宗旨宗派を問わない公営のお墓「都立霊園」

[2015/8/31 20:44]

都立霊園は、都民のために用意された公営のお墓です。一般的な墓から合葬式からいろいろなタイプのお墓が用意されています。宗旨宗派も問わず、毎年の使用料も格安なので、お骨の行き先に困っている人は、一度検討してみましょう。

都立霊園への申込資格は、上の3つだけで、宗旨宗派を問いません。また、合葬形式の霊園ならば、3年以上の居住実績で、申し込めるものもあります。

通常、7月1日に募集が始まり、8月末に抽選が行なわれます。年によっては募集しない霊園もあります。2015年には7箇所の都立霊園で募集が行なわれました。

都立霊園は、現在8カ所にあります。

23区内には「青山霊園」を始め、「雑司ヶ谷霊園」「谷中霊園」「染井霊園」が、都下に「多磨霊園」「小平霊園」「八王子霊園」が、千葉県松戸市に「八柱霊園」があります。

それぞれ、開設された時代や、敷地の広さ、許容される墓の形式などに差があります。一般に23区内の霊園は使用料が高く、一千万円以上になる場合もあります。一方、都下の霊園や共同施設は数万円から用意されています。

使用料が高額な霊園でも、毎年の管理料が廉価に抑えられています。これは、公営施設らしい特徴でしょう。

青山霊園は、港区南青山のビル街にほど近く、アクセスの良い霊園です。著名人の墓所が多く、外人墓地もあります。使用料と、抽選の倍率の高さは随一です。

雑司ケ谷霊園は、南池袋の住宅地にあります。文化人が眠る墓所が多く、散策に訪れる人も多い霊園です。

谷中霊園は、谷中の寺町の中にあって、寛永寺や天王寺の墓地と隣接して一体となっています。幸田露伴の小説「五重塔」のモデルであり、焼失した天王寺五重塔の礎石が残っています。

染井霊園は、都立霊園の中で最も規模が小さいのですが、桜の名所でもあり、著名な芸術家や文学者の墓地があるため参詣者の多い霊園です。

多磨霊園は、調布市にある広大な都立霊園です。有名人の広大な墓が多いのですが、芝生墓地や壁墓地、大規模納骨堂や合葬墓地なども設置されており、バリエーションの広い霊園です。

小平霊園は、西武新宿線の小平駅から線路沿いに堂々としたケヤキ並木の表参道が正門まで続きます。緑に囲まれた明るい雰囲気の霊園で、新しい形の合葬式墓地も用意されています。

八王子霊園は、高尾山の麓に位置し、都立霊園の中で最も新しい公園墓地です。起伏に富んだ地形を生かして造成された墓域のすべてが芝生墓所となっています。墓石は洋風のオルガン形で、大きさも指定されています。同じ形の墓石が広い芝生に並んでいる公園墓地らしい霊園です。

八柱霊園は、千葉県松戸市の東端にある明るい雰囲気の霊園です。八柱霊園は都民以外に所在地である松戸市の市民も申し込みができます。

[シニアガイド編集部]