通販で売ってる「集音器」って、補聴器じゃないの!?
[2015/9/1 11:37]
「集音器」と「補聴器」は別物
いわゆる「補聴器」のような形状をしていても、正確には補聴器ではない製品があります。「集音器」、「助聴器」、「音声増幅器」などとも呼ばれ、形状や価格もさまざまです。
「補聴器」は薬事法で定められた管理医療機器として指定されているため、効果や安全性などについて一定の基準をクリアする必要があります。製品ごとに厚生労働省による認定を受けなければ製造販売ができません。
一方、「集音器」や「助聴器」は家電であり、医療機器ではありません。医療機器である補聴器とは異なるカテゴリーの製品なのです。
補聴器は人に合わせて調整する
医療機器である「補聴器」は、難聴者のニーズに応えられるよう、使用する人に合わせて調整できる機能が搭載されています。
価格や機種によって調整できる範囲や機能は違いますが、「補聴器」は使う人に合わせて調整を重ねることを前提としています。
たとえば、最新のデジタル補聴器は、右と左の両耳にペアで動作することで、どちらの方向から話しかけられたか、判断することができます。また、会話の邪魔になる音を自動的に小さくしてくれます。
しかし、それらの機能を生かすためには、使う人に合わせた調整作業が必要です。つまり、補聴器を購入するなら、きちんと自分に合わせてフィッティングという調整作業をしてくれる店で買わないと意味がありません。
補聴器業界でも、一定の水準を持つスタッフや店舗が判断できるように、いくつかの資格を設けています。
補聴器は数十万円単位もする高額な機器です。下記のホームページを参照して、フィッティングの技能を持ったお店を選びましょう。
補聴器を買う前に見るべきホームページ
- 日本耳鼻咽喉科学会
http://www.jibika.or.jp/citizens/hochouki/yasasii.html
まず、耳の聞こえが悪い理由が何であるのか、耳鼻科で調べてもらいましょう。耳の病気の場合、治療や手術などで、回復することもあります。
本当に補聴器が必要かどうかも相談できますし、確認するための検査も行なえます。 - 日本補聴器技能者協会
http://www.npo-jhita.org/
補聴器を販売するのに資格はいりませんが、ユーザーに合わせてフィッティングしないと、補聴器の能力が発揮できません。この協会が認定する「認定補聴器技能者」は民間資格ですが、長期の講習と試験を必要とする、難易度の高い資格です。この資格を持ったスタッフの居るお店は信頼性が高いと言えるでしょう。。 - 認定補聴器専門店認定システム
http://www5.techno-aids.or.jp/
こちらは、補聴器を販売する店舗が、設備や人員などの面でふさわしいかどうか認定しています。日本地図や県名から認定された店舗名を検索できます。