10万円手元にあったら住宅ローンの繰り上げ返済を考えよう

[2015/9/1 12:29]

定年までに住宅ローンは完済しておきたい

定年に向けてのお金の準備としては、「投資」が真っ先に思い浮かびます。しかし、住宅ローンなどの大きな借金がある場合は、まず借金の返済を考えましょう。

たとえば、10年ほど前の住宅ローンであれば、2%~4%という今よりずっと高い金利での借金です。これを返済しておくことは、将来に対する確実な投資です。

手元に10万円の現金に余裕があったら、住宅ローンの繰り上げ返済を考えましょう。

10万円からできる繰り上げ返済

一般に、銀行から借りた住宅ローンは、10万円単位で返済可能です。返済にあたって、手数料がかかることはありません。繰り上げ返済の手続きもネット上で終わり、手間がかかりません。

しかし、10年以上前に住宅ローンを始めた方の大半は、住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)と銀行のローンを組み合わせて借金しています。

しかし、公庫ローンでは、繰り上げ返済は100万円以上に制限されており、さらに返済にあたって手数料もかかるため、繰り上げ返済は実用的ではありませんでした。

2014年の7月末に、住宅金融支援機構のネット機能が強化されて、次のように返済条件が変わりました。

  • 金融機関に行かずに繰り上げ返済の申し込みができる
  • ネットで申しこめば、10万円以上で繰り上げ返済できる
  • 繰り上げ返済時の手数料がいらない

これで、ようやく一般銀行並みの使い勝手になったのです。この条件なら、繰り上げ返済も気軽にできます。

住宅ローンは、残しておけば金利がかかる「借金」です。10万円単位でも確実に繰り上げ返済するほうが、返済総額は確実に減ります。住宅ローンを持っている人は、投資などを検討する前に、まず繰り上げ返済を考えてみましょう。

[シニアガイド編集部]