家族が残した携帯/スマホの解約方法

[2015/10/27 15:38]

家族が残したスマホの処分が必要

家族が死亡した際には、公的/私的なことをとりまぜてたくさんの手続きが必要となります。

私的な手続きのなかでも重要なのが、スマホを含む携帯電話の契約の取り扱いです。

携帯電話は、毎月一定の課金があるので、早めに処理する必要があります。また、コミュニケーションの道具として、いろいろな情報が入っていますから放置しておくと危険です。

ここでは、家族などの第三者による携帯電話の契約の処理について説明します。

「承継」か「解約」を選ぶ

携帯電話の解約手続きは、基本的には電話会社の直営店で行ないます。また、電話会社によっては、本社のサービスセンターのみで受け付けています。

電話会社の直営ではない代理店の店舗では、「解約」処理ができない場合があります。

携帯電話の契約を処理する方法は、「承継」と「解約」の2つがあります。

承継は、使用者の契約を家族が引き継いで使い続けるもの。解約は、その時点で契約を解除するものです。

承継の場合も、引き継げるのは電話番号と携帯会社によるメールなどに限定されるのが基本です。残しておきたい情報の希望があれば、窓口で相談しましょう。

手続きには「承継のときは新たに契約するのと同等の書類、解約の時は契約者との間柄を証明できる公的な書類」が必要となります。電話会社によって多少の差はありますが、携帯電話と請求書だけ持って行っても解約できないことは覚えておきましょう。

なお、「解約処理をしなくても、クレジットカードなどが止まれば、未払いとなって自然に解約されるから放置して良い」という情報を目にすることがあります。しかし、その場合、解約されるまでの期間の未払金が債務として残り、家族に請求されることがあります。手間はかかりますが、家族の手で解約処理を行ないましょう。

インターネット上のサービスは残る

故人が使っていたのが、いやゆる「ガラケー」であれば、これで終わりなのですが、「スマホ」を使っていた場合はこれでは終わりません。

スマホは、アプリ経由でインターネット上のサービスを使っていますので、各サービスのIDやパスワード、会話記録、課金記録などが残っています。

例えば、身の回りの人の電話番号、インスタントメッセージの交換記録、ネットバンキングのログイン情報、SNSへのログイン情報、自分で撮った写真、クレジットカードの明細などの情報があります。

スマホが、ログインされた使える状態であっても、家族がこれらのサービスを解約していくのは、手間がかかります。

まず、故人が使っていたクレジットカードをすべて解約し、新たな課金が発生しないようにします。その上で、解約方法が分かるものや、連絡が来たものから、1つ1つ対応していくしかありません。

こういう家族の苦労を軽減するためにも、スマホの持ち主は、インターネット上の主なサービスのIDとパスワードをエンディングノートに記載しておくことをお勧めします。また、終活の一環として、使用していないサービスは解約しておきましょう。パソコン向けサービスも同様です。

さらに機会を作って、夫婦や家族の間で、万が一のときにお互いの携帯をどのように処分してほしいのか話し合っておきましょう。文末のリンクで紹介している書籍も参考にしてください。

[シニアガイド編集部]