国民年金は、75歳までの10年もらえば元が取れる
国民年金は、何年もらうと元が取れるか
国民年金の老齢基礎年金は、全国民が対象となっている年金制度です。
厚生年金に入っている会社員の人も、その扶養配偶者も、老後の年金のベースになっているのは「老齢基礎年金」です。
老齢基礎年金は収入に比例せず、払い込んだ月数分だけ、もらえる年金の額が決まるというシンプルなシステムです。
したがって、現行の制度で、いつ元が取れるか簡単に計算できます。
払う保険料の計算
まず、払う保険料から計算してみましょう。
国民年金の保険料は、20歳から60歳までの40年間支払います。
国民年金の保険料は月に15,590円ですから、12倍すれば年額が、さらに40倍すれば全納付額が出ます。
15,590円×12カ月×40年=7,483,200円≒748万円
計算してみると、一生に納める国民年金の保険料は約748万円となります。
もらう年金額の計算
次にもらえる年金額を計算してみましょう。
これは年額が出ているので、計算の必要がありません。
40年間保険料を払った場合の保険料は、年に780,100円です。
10年で元がとれる
では、老齢基礎年金を何年もらえば、払った保険料の元が取れるのでしょう。
支払総額の748万円を、年金の年額78万円で割ると、9.5897になります。つまり9年7カ月、だいたい10年間年金をもらうと、もらった年金が支払総額を上回り、後はもらい得となります。
老齢基礎年金の支給開始は65歳ですから、75歳まで年金をもらえれば、元が取れるというわけです。
なお、払い込む期間ともらえる年金額は比例しているので、40年払い込んでいない場合でも、年金を10年間もらうと、保険料の元が取れることは変わりません。
最低納付期間には注意
老齢基礎年金は、保険料を10年納めていないと、1円も出ません。この10年を「最低納付期間」と言います。
最低納付期間に近い年数納めているのであれば、もうちょっと頑張って、最低納付期間まで届くように払い込んだ方が得です。
【お知らせ】この記事は、2018年10月28日付でデータを更新しました。