定年を控えたミドルの過半数は働き続けたいと希望。不安要素は体力
定年を控えた世代の6割は働き続けたいと思っている
「60歳以上も働きたい」「どちらかと言えば働きたい」と思っている40代/50代が6割以上という結果が発表されています。
これは、味の素 アミノサイエンス事業本部 ウェルネス事業部が9月に行なった「60歳以降の就業及び健康」に関する調査の一部です。回答を寄せているのは、全国の40代~70代の男女2,000人。
ここでは、この調査結果の中から就労に関する回答を紹介しましょう。
雇用先の確保より自分の体力が心配
さきほどの回答は、「60歳以降も働きたいと思いますか?」という設問に寄せられたものです。すべての回答から、40代と50代に限定した1,005名の回答として抜き出しています。
結果は、「働きたい」と「どちらかといえば働きたい」の合計が61.3%、「どちらかといえば働きたいと思わない」と「働きたいと思わない」の合計が38.7%となっています。
過半数の人は働きたいとしていますが、働きたくない人も3割を越えています。きっと、「働きたくないと思っているけど、働かざるをえない」という人も多いだろうなぁと想像させる数字です。
「60歳以降も働くとしたらどんな不安があるか」という設問では、40代も50代も「体力的に続けられない」が6割以上と多くなっています。40代では「雇用先が見つからない」「ストレスが溜まる」が、50代では「健康を維持する」「ストレスが溜まる」が続きます。
とくに50代では、上位3つとも自分自身の健康に関する問題で、雇用や金銭などの条件面での問題でないところが注目されます。
60歳を過ぎても働いている人は前向き
では、実際に定年を過ぎて働いている人とリタイアした人はどう違うのでしょう。
それは、「人生観や価値観」に関する回答に表れています。
現在、働いている人は「達成感ややりがいを感じられる人生を送りたい」「常に人生で挑戦していきたい」などの回答が、リタイアした人よりも有意に多くなっています。
これが、働き続けていることによる効果なのか、そもそもそういう人生観なので働き続けているのかを判断することは難しいですが、「60代以降で働き続けている人は人生に前向きな人」ということは言えるでしょう。