できる「マイナンバー」 基礎知識編
~マイナンバーを最初に使うのはいつですか

[2015/11/30 02:05]

届き始めたマイナンバー

そろそろあなたの身の回りでも、マイナンバーの通知カードが届き始めたのではないでしょうか。

改めて、「マイナンバー」ってどんな制度なのか、基礎知識のおさらいと、いま知りたい「コレ」をまとめました。

掲載した情報は、2015年11月時点のもので、政府広報や各官公庁の公開情報によっています。

マイナンバーは、現時点では3つの分野でしか使われない

マイナンバーって何のためにある制度なの
マイナンバー制度の正式名称は「社会保障・税番号制度」です。社会保障と税金にかかわる行政サービスを1つの番号で統一して管理する制度です。
マイナンバーはいつから始まるの
マイナンバー制度は、2016年1月から始まります。一度に始まるのではなく、いくつかの制度からバラバラに始まります。
最初に始まる制度は何ですか
最初は年金などの「社会保障」、所得税などの「税金」と、災害発生時の被災者支援の3分野に限定されています。ただ、用途を拡大するための法律が、少しずつ用意されている状態です。
マイナンバーは個人単位ですか、家族単位ですか
個人単位です。マイナンバーは個人個人に1つずつ配られます。マイナンバーは12桁の数字で、一生同じ番号を使います。また、同じ番号の人はいません。
家族のマイナンバーは連番ですか
いいえ。マイナンバーは個人単位で生成しているので、家族でも連番ではありません。
名前や住所からマイナンバーを推測できますか
いいえ。マイナンバーは無作為に生成されるので、名前や住所から推測することはできません。
ゼロ歳児の子供にもマイナンバーは届きますか
はい。マイナンバーは住民票コードを基礎にして作成されるので、住民票がある人には全て届きます。
これってどこまで個人情報入ってるのでしょう
通知カードは紙なので、記載されているデータだけです。システム的に関連付けられているのは、住所、氏名、性別、生年月日、所得、扶養家族の人数などです。だいたい支払調書+源泉徴収票ぐらいの個人情報と思えば良いでしょう。
海外に勤務中で住民票がありません。
帰国して住民票を作ると、自動的にマイナンバーが配布されます。出国以前にマイナンバーを持っている場合は、同じ番号になります。
マイナンバーを最初に使うのはいつですか
多分一番多いのは、来年の社会保険の控除などを確認する書類でしょう。この書類にはマイナンバーの記載が必要です。また、生命保険の保険金の受け取りや、介護保険の利用時にもマイナンバーが必要となります。個人事業主やアルバイトの方は、来年の支払調書の対象となる、年が変わった最初の仕事の際にマイナンバーを確認されるでしょう。
「個人番号カード」ってなんですか
通知カードは使用する際に身分証明書類が同時に必要ですが、個人番号カードは単体で身分証明書類としての機能を持っています。そのために、本人の写真と、認証のためのICチップが入ります。申請を行なえば、無料で作成してもらえますが、届くのは来年以降になります。
個人番号カードはすぐに作った方が良いでしょうか
いいえ。将来的には個人番号カードは健康保険証や運転免許証、パスポートの代わりになるなどのメリットはありますが、いますぐのメリットはほとんどありません。他に身分証明ができる書類がないなどの場合は除いて、しばらく動向を見てからでも良いのではないでしょうか。
受け取り損ねたマイナンバーはどこに行けばもらえますか
単純に書留を受け取れなかった場合は、「簡易書留ご不在連絡票(マイナンバー専用)」を使って再配達してもらいます。この場合は、勤務先に転送してもらうこともできます。窓口が混雑しているところが増えているので再配送がおすすめです。Webで申し込みましょう。再配達の申し込み。7日間の保管期間が過ぎると、市区町村に戻されます。住民票のある市区町村で3カ月間保管されるので、「市民課」などの窓口に連絡して再送してもらいます。それも過ぎている場合は、コールセンターに電話しましょう。マイナンバーコールセンター
結局、これって何がお得なのですか
将来的には年金が行方不明にならないとか、マイナンバーを知らせると提出する書類がいらなくなるなどのメリットがありますが、今すぐのメリットはありません。直接的なメリットではありませんが、将来的には脱税や収入を偽っての福祉利用などがやりにくくなるので、社会の透明性が上がり、制度が公平に運用される可能性が高くなると思いましょう。
以前、住基カードをもらってるからマイナンバーはいらない
住基カードとマイナンバーは、無関係ではありませんが別のシステムです。今後は行政においてもマイナンバーによる管理に変わりますからマイナンバーを受け取ってください。住基カードは2015年12月で発行が停止されます。
いらなくなった住基カードはどうすれば良いでしょう
住基カードは、有効期間内であれば、そのまま利用できます。マイナンバーの「個人番号カード」を作ると不要になりますので、そのときに返却してください。

流出を避けるための注意点

マイナンバーの流出で気をつけるべきことは何ですか。
4つありますので、箇条書きにしましょう。
  1. 「通知カード」や「個人番号カード」をなくさないように保管する。
  2. 電話口でマイナンバーを聞かれることは、制度上ない。詐欺の可能性もあるので答えない。
  3. 個人番号カードの裏面はマイナンバーが記載されている。テープなどでマスクしてコピーされないようにする。
  4. 住民票の写しを提出する際に、必要なとき以外はマイナンバーが記載されていないことを確認する。
[シニアガイド編集部]