過去3年間に介護をした人は16.8%。平均介護期間は約5年
全国4,020世帯で調査
過去3年間に、家族や親族の介護をした経験がある人は16.8%おり、平均介護期間は約5年に及ぶことが、生命保険文化センターの調査結果で判明した。
この結果は全国の2人以上の世帯4,020世帯を対象にして行なわれた「生命保険に関する全国実態調査」の一部。
介護経験者は増えている
過去3年間に、高齢で要介護状態になった家族や親族の介護経験がある人は、16.8%。3年前の調査に比べ1.8%増加した。
介護の対象者は、「自分の親」が一番多く、約半数。「配偶者の親」と「配偶者」が続く。
介護期間は平均で約5年
介護を始めてからの期間は59.1カ月で、約5年(4年11カ月)に及んでいる。前回調査よりも約3カ月長くなった。
現在介護中の場合は「今まで介護した期間」としているため、さらに長くなる可能性がある。
介護期間は「4~10年未満」が29.9%、「10年以上」が15.9%、「3~4年未満」が14.5%。
自宅介護が4割以上
介護を行なった場所は、「自分の家」が44.0%、「民間の老人ホームや介護サービス付き住宅など」が17.0%、「公的な介護老人福祉施設や介護老人保健施設など」が15.9%、「親や親族の家」が13.0%、「病院」が8.6%となっている。
病院が減り、老人ホームや保健施設が増えている。
介護保険は88.9%が利用
「公的介護保険を利用あり」が88.9%で、「利用なし」は8.7%。介護保険の利用は普及している。
介護認定は、「要介護5」が21.2%、「要介護4」が15.3%、「要介護3」が19.0%、「要介護2」が16.0%と、要介護度の高い人が多い。
一時介護費用は平均80万円
介護に要した費用のうち、リフォームや介護ベッドの購入など、一時的にかかった費用の合計額は、平均で80万円となっている。
「かかった費用がない」17.3%や、「15万円未満」13.9%も多く、一時的な費用が少なくて済む場合もあるようだ。
なお、公的介護サービスについては、自己負担費用のみ加算している。
月々の介護費用は約8万円
月々の介護費用は、平均で7.9万円かかっている。
多い順に「15万円以上」16.4%、「1万円~2.5万円」15.1%、「5万円~7.5万円」13.8%で、その家の状態によってかかる費用が異なることがわかる。