「脊髄損傷」「骨折」の実例もある電気マッサージ器の事故を防ぐ方法
[2016/1/23 00:00]
事故例の6割が60歳以上
国民生活センターは、家庭用電気マッサージ器での事故報告が増えていることから、使い方について注意を呼びかけています。
電気マッサージ器による事故による被害者は、6割が60歳以上で女性が多くなっています。
また、事故の発生場所は、家庭内だけではなく、販売店の店頭や宿泊施設でも起きています。
事故による症状は、圧迫による内出血、アザ、皮膚の擦り傷などですが、神経や脊髄(せきずい)の損傷、骨折などの重症を負った例もあります。
消費者へのアドバイス
国民生活センターでは、電気マッサージ器でケガをしないためのアドバイスとして、次の5つを挙げています。
- 使用が禁止されている疾病等があるので、購入や使う前に販売店や医師に確認する
- 店頭での体験でも事故は発生する。販売員等に尋ねて機器の操作方法を理解してから使う
- 使用するときの強さは「弱」で始める
- 身体に異常を感じたら、すぐに使用を中止する
- 利用の前には機器の状態を確認する
機種別の事故例
電気マッサージ器による事故を機種別にみると「マッサージチェア」「フットマッサージャー」「ベッド型マッサージ器」「首および肩掛け型マッサージ器」の順に多くなっています。
それぞれに、次のような事故例が報告されています。
- マッサージチェア
- マッサージチェアを体験したら腕もみ機能で腕が腫れた(70歳代、男性)
- フットマッサージャー
- 危ないと感じて停止ボタンを押したら足が強く挟まれたまま停止した。今も足がしびれたような状態だ(30歳代、女性)
- ベッド型マッサージ器
- 販売員にマッサージ器を止めてほしいと言ったが聞き入れられなかった。背骨を痛めたため、直後からまっすぐ立てなくなり、寝返りも打てない(60歳代、女性)
- 首および肩掛け式マッサージ器
- 高齢の母が使用中に肩と胸の骨を骨折した(80歳代、女性)
また、過去には、ローラー式マッサージ器のローラー部の布カバーを外して使用したこと等により、衣服が機器のローラー部に巻き込まれて窒息死するという事故が発生しており、数回に渡って注意が呼びかけられています。
家庭用電気マッサージ器を使用する場合は、使い方の注意を守り、操作方法を理解して、すぐに止められるように準備をしてから使いましょう。