関東と関西では骨壷の大きさと使い方が異なる
[2016/4/28 00:21]
地域によって異なる葬送文化
メモリアルアートの大野屋が、葬送文化の地域による違いについて、いくつかの例を紹介しています。
ここでは、骨壷と墓石について、関東と関西の違いを紹介します。
なお、ここで挙げたのは1つの例で、その地域ごとに習慣や作法は異なります。あらかじめご了承ください。
骨壷の大きさとお骨の入れ方が違う
関東と関西では、骨壷の大きさと、お骨の入れ方が異なっています。
関東では、7~8寸(約21~24cm)と大きめの骨壷を使用します。拾骨の際には、基本的には焼骨(火葬したお骨)をすべて骨壷に入れます。
お墓の墓石の下にあるカロート(納骨棺)も大きめで、お骨は骨壷に入れたままカロートに納めます。
公営の霊園では、カロートがコンクリート製で、しっくいなどで密閉する構造になっていることもあります。
関西では、3~5寸(約9~15cm)と小さめの骨壷を使用します。拾骨の際には、焼骨は一部だけを骨壷に移し、残りは火葬場に委ねます。
お墓のカロートは狭く、骨壷から焼骨を出して納めます。
カロートは土がそのままであることが多く、お骨が土に戻りやすいように、わざと雨水などが入りやすい構造になっていることもあります。
関東は黒御影石、関西は白御影石が好まれる
墓石に使用される石材でも、地域による違いがあります。
以前、西日本では黒御影石が取れなかったこと、また「黒い石材を使うと家が途絶える」と言われたことなどから、墓石には白御影が多く使われていました。
一方、関東では黒御影石が好まれます。
また、和型の墓石の形も地域による差があります。
現在では、墓石の色や形については自由度が上がり、さまざまなデザインのお墓が見られるようになっています。
また、公営の霊園では公園のような霊園を目指して、墓石の形を統一している場合もあります。