知っておきたい「夏バテ」と「熱中症」の対策

[2016/7/4 00:00]

「夏バテ」と「熱中症」の季節

調剤薬局チェーンの日本調剤が、「夏バテや熱中症 夏の体調管理に対する意識調査」を実施しています。この調査は、全国の20歳~69歳の男女1,000人を対象にしたインターネット調査です。

この調査結果を見ながら、夏バテと熱中症に対する対策をおさらいしておきましょう。

夏バテの症状と対策

夏の高温や多湿に対応できずに起きる身体の不調が「夏バテ」です。

「夏バテになることはない」という人は、調査対象の1,000人のうち225人だけでした。

つまり、10人のうち8人近くは、なんらかの夏バテの症状を自覚しています。

「夏バテの症状」で一番多いのは「疲れやすい」です。以下、「体がだるい、重い」「食欲がなくなる」「眠れない・睡眠不足」「無気力になる」などの症状が多くなっています。

夏バテの症状

「夏バテをしないための体づくりで心がけていること」の上位3つは、「まめな水分補給」「十分な睡眠」「1日3食しっかり食べる」です。

夏バテしないための体づくり

また、予防のための行動としては、「エアコンの設定温度に気を付ける」「扇風機を使う」「夏用の寝具を使う」「外出時は、日傘・帽子を使う」が挙げられています。

夏バテ予防の行動

熱中症の症状と対策

「熱中症」は、高温による水分の喪失、電解質バランスの崩れ、体温調節の失敗が原因で起こる不調な状態を指します。

夏は汗をかくことによって、体内の水分と塩分が奪われるため、血液の流れが悪くなります。それによって、栄養が体に行き届かなくなるため、高熱や筋肉のけいれん、頭痛、吐き気などの熱中症の症状が起こります。

毎年ニュースでも伝えられているように、重度の症状になると命の危険もあります。

アンケートによれば、熱中症になったことのある人は、1,000人中の280人でした。

熱中症になった場所は70%が「屋外」ですが、「屋内」も20%前後あります。

屋内だからと言って油断せず、室温や水分補給に注意しましょう。

熱中症になった場所

熱中症の症状としては、「めまいや立ちくらみ、顔のほてり」が最も多く、「頭痛」「吐き気やおう吐」「倦怠感、虚脱感」「異常に汗をかくまたは汗をかかない」が続きます。

熱中症の症状

「熱中症になった場合の対処方法として知っていること」では、「水分・塩分を補給する」「涼しい場所に避難する」「脇の下、大腿部の付け根などの大きい血管を水やアイスバックで冷やす」などの知識が、よく行き渡っています。

自分でできる対策だけでなく、「意識がない場合は救急車を呼ぶ」や「吐き気やおう吐で水分補給できない場合は、医療機関で点滴を受ける」ことも、大切な知識ですので、覚えておきましょう。

熱中症になった場合の対処方法の認知率

これからの季節は熱中症に注意が必要

7月は政府が定めた「熱中症予防強化月間」で、熱中症に注意が必要な季節です。

熱中症は、吐き気、頭痛、意識障害などが起こり、命の危険もある病気です。

特にシニアは、体の温熱感が鈍くなっており、室温の上昇に気付かないまま倒れるケースがあります。水分の補給に注意して、積極的にエアコンを活用しましょう。

[シニアガイド編集部]