トラブルが5年前の2倍に増えた、海外旅行のインターネット予約

[2016/9/5 00:00]

ネット予約のトラブルが激増

国民生活センターが、「インターネットで予約した旅行に関するトラブルが5年前の約2倍に増加した」と警告しています。

2011年度にインターネットで予約した旅行に関するトラブルは836件でしたが、2015年度には1,669件まで増加しました。

特に「インターネットで予約した旅行に関するトラブル」では、旅行の質や内容についてよりも、「解約できない」などの契約に関しての相談の割合が非常に高いという特徴があります。

国民生活センターでは、相談事例やアドバイスなどをまとめ、消費者に注意を呼びかけています。

消費者が注意しても避けられないトラブルも

国民生活センターに寄せられた相談では、次のような事例が報告されています。

  • 旅行サイトで海外のホテルを予約したが、現地で予約が取れていないと言われた
  • 予約中「エラー」と表示されたため別の予約をしたら、二重予約になってしまった
  • 予約内容が、自分が選択した内容と違っていた
  • 代金を支払ったが、航空券を受け取らないまま事業者と連絡が取れなくなった
  • 半年後の航空券を解約したいが、代金の50%の解約料がかかる
  • 予約内容を訂正したいが、日本語の顧客対応窓口がない
  • 返金に関する顧客対応窓口の説明が間違っていた

これらの事例から見た、海外旅行のインターネット予約に伴う問題点は、次のとおりです。

  • システムエラー等、消費者が注意しても防げないトラブルがみられる
  • 事業者が倒産した場合、代金の全額払い戻しを受けることが難しい
  • 海外旅行サイトの場合、コミュニケーションを取るのが難しいケースがある
  • 海外旅行サイトの場合、日本の法律等を用いた交渉が難しいケースがある

なにかあったら、すぐに相談窓口へ

国民生活センターでは、消費者へのアドバイスとして、次の4点を挙げています。

  • 契約前に旅行サイトの所在地情報等を確認しましょう
  • 申込みを完了する前に、解約料等の契約条件や予約内容をよく確認しましょう
  • 予約確認メール等は、旅行が終わるまで保管しましょう
  • トラブルになったら「消費生活センター」等に相談しましょう

「消費生活センター」の電話窓口は、「消費者ホットライン」で局番なしの「188(いやや)」です。

また、海外の事業者とのトラブルについては「国民生活センター越境消費者センター」(CCJ)のWeb(https://ccj.kokusen.go.jp/)でも相談を受け付けています。

楽しい旅行のためにも、インターネット予約は確実に操作して記録を残しましょう
[シニアガイド編集部]