もの忘れがひどくなり、「ひょっとしたら認知症!?」と思った時に試す3つのテスト

[2016/11/9 00:00]

認知症に対する不安に応える自己診断テスト

人は誰でも、ある程度の年齢になると、人の名前や物の名前などの固有名詞が出てこなくなったり、財布やカギや通帳の置き場所を忘れてしまう「もの忘れ」が出始めます。

「もの忘れ」自体は、年齢を重ねたことによる、ごく普通の変化なのですが、「ひょっとしたら認知症の始まりなのでは」という不安に発展してしまう人がいます。

そんなときに、利用したいのが「認知症の自己診断テスト」です。

Web上に用意された、5分~15分程度で終わる簡単なテストで、認知症であるかどうかの判断ができます。

もちろん、これは認知症の正確な診断ではありませんし、実際の診察の代わりになるものではありません。

しかし、「ひょっとしたら認知症なのでは」という不安を解消することができます。

また、実際に初期の認知症であれば、医師の診断を受けるきっかけとなります。

いずれも無料で提供されていますので、不安を感じた時には、ちょっと時間を作って試してみましょう。

「認知症自己診断テスト」

一般社団法人 認知症予防協会による「認知症自己診断テスト」です。Web版とペーパー版の2つが用意されています。

自分で簡単にチェックするときはWeb版が、誰かに試してもらう時にはペーパー版が便利です。

いくつかのテストを行なって、採点した上で合計点数が80点以上あれば、現時点での心配はないとされています。

ペーパー版は、版権/著作権フリーで公開されていますので、グループ活動や老人施設での簡単なチェックにも利用できます。

また、認知症予防協会のサイトでは、認知症の予防方法や、認知症に詳しい医療機関の一覧なども掲載されています。

スタート画面

認知症予防協会
http://www.ninchi-k.com/
「認知症自己診断テスト」
http://test.ninchishouyobou-k.com/

「認知機能チェック」

介護・医療情報を提供するエス・エム・エスが、認知症に関する情報サイト「認知症ねっと」のコンテンツとして公開しているツールです。

内容的には認知症予防協会のものと同様ですが、毎回ランダムに異なる問題が表示されるという特徴があります。

これによって、「答えを覚えてしまっていて、チェックができない」という問題を避けることができます。

使用されているイラストがかわいいので、楽しくテストが受けられます。

テスト画面の一部

「認知症ねっと」
https://info.ninchisho.net/
「認知機能チェック」
https://info.ninchisho.net/check/ch20

「認知症チェックリスト」

京都にある「武田病院画像診断センター」が提供している認知症チェックツールです。

自己診断もできますが、どちらかというと家族の目から見て認知症が疑われるときに利用します。

例えば、「同じことを短い時間のうちに何度も言ったり聞いたりするようになった」などの、「はい」と「いいえ」で答えられる質問に回答すると、簡単な診断が出ます。

質問は14問だけなので時間はかかりません。

質問の一部

武田病院画像診断センター
http://topic.takedahp.jp/
認知症チェックリスト
http://topic.takedahp.jp/monowasure/checkListIndex.html

症状が進む前に診察を受けよう

今回紹介した3つのテストは、いずれも簡単なもので、医師の診断の代わりになるものではありません。

それでも、これらのテストを受けることで、認知症に対する過剰な不安を解消することができます。そういう不安は、放っておけば置くほど大きく育って行きます。これらのテストで、早めに解消しましょう。

テストの結果によって、医師の診断を受ける決断ができれば、それも良い判断です。

認知症に限らず、慢性的な病気は、早めに診察を受けて、症状が進まないようにすることが一番大切です。

認知症については、「もの忘れドック」などの、親しみやすい名称で窓口を用意している例もありますから、怖がらずに相談してみましょう。

[シニアガイド編集部]