若い男性も20%以上が経験している「便失禁」の実態調査
[2017/6/25 00:00]
便失禁に関する実態調査
生活用品メーカーのユニ・チャームが、「便失禁」(便もれ)の実態調査結果を公開しています。
この調査は、2017年2月にインターネットで行なわれ、20~79歳の男女20,000人が回答しています。
男性の方が多い
最近6カ月以内に、軽い便もれや下着への付着を含む、便失禁を経験した人は、男性が22.7%、女性が16.5%でした。
男性の方が、やや多い傾向にあります。
若い人の方が多い
年代別で見ると、「20~30代」が21.3%で、「40~50代」や「60~70代」よりも高く、一般に想像するのとは逆に、若い人の方が多めです。
「週1回未満」の人が多い
最近6カ月以内の便失禁の頻度は、「週に1回未満」が79.3%でした。
「週に1回以上」という人は20%ほどです。
なんらかの対処をしている人は半分弱
便失禁に対する対処方法は、「特に何も使っていない」が52.6%でした。
対処している人では「ティッシュ」「パンティライナー」などを流用している人が多いようです。
最近では、軽い便もれ専用のパッドも製品化されました。
きっかけは「急な便意」や「おなら」
ユニ・チャームでは、このアンケートとは別に、便失禁の経験者4,205人に「便もれのきっかけ」を聞いています。
それによれば、便もれ症状が起きたきっかけは「急な便意で間に合わなかった」「おならをした時」などが多くなっています。
便失禁の原因
ユニ・チャームでは、便失禁の原因として、次の3つを挙げています。
- 「漏出性便失禁」
肛門にごく近い直腸の部分にある、腸のまわりを取り巻くような方向に走る括約筋である「内肛門括約筋」が緩いため、本人がコントロールできず知らないうちに漏れてしまう - 「切迫性便失禁」
肛門を取り巻くように走り、肛門を閉じる働きがある肛門括約筋のうち、肛門の出口近くにある「外肛門括約筋」が緩いために我慢できずに漏れてしまう - 「腹圧性便失禁」
重い物を持った時や、セキ、くしゃみをした時に便が漏れてしまう
便失禁の症状は軽いものが多いのですが、本人にとっては心理的負担の大きい病気です。
原因によっていろいろな治療方法が用意されていますし、熊本県の「高野病院」のように「女性専用外来」を設けていたり、千葉県の「亀田総合病院」のように「便失禁無料電話相談」を行なっている例もありますので、医療機関の利用を検討してください。