「ワクチン接種証明書」の受付は7月26日から。海外渡航者向けに限定して発行
[2021/7/13 00:00]
「ワクチン接種証明書」が26日から始まる
政府は、新型コロナウイルス感染症のワクチンを接種したことを証明する「ワクチン接種証明書」の発行を、2021年7月26日から受け付けると発表しました。
窓口は、もよりの市区町村となります。
「ワクチン接種証明書」は、日本から一部の国や地域へ渡航する際に、個別の申請に基づき発行されます。
そのため、発行を申請する際には、「パスポート(旅券)」の提示が必要となります。
「ワクチン接種証明書」を提示することによって、防疫措置の緩和等が認められる国や地域の一覧は、外務省のホームページに掲載されます。
最初は渡航者向けだが、国内で展開される可能性
今回公開された「ワクチン接種証明書」の用途は、海外への渡航ですが、経団連は国内でも利用することを提案しています。
具体的には、次のような活用方法が考えられています。
- ワクチン接種記録の提示によって各種割引や、特典が行なわれる
- 国内移動や国内ツアー等の参加制限の緩和、移動自粛等の緩和を行なう
- イベント会場、施設等への入場時の制限や要件を緩和し、優先的に入場させる
- 介護施設や医療機関の面会制限の緩和、イベントの開催制限を緩和、会社への出社制限や入所制限の緩和などを行なう。
しかし、今回の政府の発表では、「当分の間、日本から一部の国や地域へ渡航する際に、個別の申請に基づき発行するもの」であり、「防疫措置の緩和等が認められる国や地域に渡航する場合に限って申請していただくようお願い」するとしており、国内での利用には踏み込んでいません。
これは、ワクチン接種者を優遇することによって、ワクチンを接種しない人への差別が行なわれないようにするためでしょう。
しかし、今後、ワクチン接種率が思うように上がらなくなったり、経済の回復速度が想定よりも遅いときには、「ワクチン接種証明書」による優待などが検討される可能性があります。
まず、海外渡航者向けに動き出した「ワクチン接種証明書」ですが、今後の用途の拡大に注意しておきましょう。