2022年の自殺者は「21,584人」。男性が13年ぶりに増加
新型コロナの影響で増加傾向が続く
2022年の自殺者数は「21,584人」でした。
これは、前年よりも577人増えています。
過去10年間の自殺者数を見ると、2019年までは減少が続いていましたが、2020年以降は増加傾向となりました。
原因の1つとして、新型コロナウイルス感染症の影響が考えられます。
自殺者の3分の2は男性
2022年の自殺者のうち、男性は「13,939人」、女性は「7,068人」でした。
男性は自殺者の3分の2を占めています。
そして、2022年は、男性の自殺者が604人増え、女性は27人減りました。
ここ数年は、女性の自殺者が増えていましたが、それが止まる一方で、男性の自殺者が13年ぶりに増えました。
「自殺死亡率」は都道府県によって2倍の差がある
人口10万人当たりの自殺者数を「自殺死亡率」と言います。
簡単に言えば、これが大きいと自殺に追い込まれやすく、少ないと自殺に至りにくいと言えます。
2022年の自殺死亡率は「17.2」でした。
これは、前年の「16.7」から増加しています。
自殺死亡率で見ても、2022年は、自殺に至りやすい年だったと言えるでしょう。
また、自殺死亡率は、都道府県によって大きな差があります。
自殺死亡率が一番高い「山梨」は24.3ですが、一番低い「徳島」は、ほぼ半分の12.5でした。
また、都会は自殺者数が多いため、自殺しやすいというイメージがありますが、「東京」は17.0、「大阪」は16.3で、いずれも全国平均の17.2を下回っています。
自殺死亡率は、人口の大小だけではなく、その県の気候や家族関係、公的なセーフティネットの有無など、さまざまな要素がからんでいることが分かります。
自殺率が高い県
- 山梨 24.3
- 秋田 23.7
- 宮崎 22.7
- 岩手 21.9
- 青森 21.2
- 愛媛 21.0
- 和歌山 20.8
- 福島 20.7
- 富山 20.6
- 鹿児島 20.1
自殺率が低い県
- 徳島 12.5
- 神奈川 13.9
- 長崎 14.3
- 京都 14.6
- 鳥取 15.1
- 山口 15.4
- 千葉 15.8
- 岡山 15.8
- 香川 15.9
- 愛知 16.0
困ったときの相談窓口
悩みを抱えている人の相談窓口としては、「日本いのちの電話」があります。
- ナビダイヤル 0570-783-556
午前10時~午後10時
また、厚労省による「相談窓口一覧」や、東京都による「東京都こころといのちのほっとナビ」も用意されています。