フィッシング詐欺によるインターネットバンキングの被害が急増。年末年始はショートメッセージやメールに注意を
[2023/12/29 00:00]
今年になって急増した「フィッシング詐欺」
2023年の「フィッシング詐欺」が、11月の時点で昨年1年間の4倍以上に増えています。
警察庁によれば、11月末時点の被害件数は5,147件におよび、被害総額は約80億円に達しています。
インターネットバンキングが狙われている
フィッシング詐欺は、金融機関などを名乗ったメールやショートメッセージ、SNSなどによって、偽のホームページにアクセスさせ、重要な情報を盗む犯罪です。
例えば、「入出金を規制させていただきました」などのメッセージを送り付け、確認のためにという理由で偽のホームページに誘導します。
偽のホームページにアクセスして、実際にインターネットバンキングなどで使用しているIDやパスワードを入力してしまうと、ログインするための情報が盗まれてしまいます。
犯罪者は、そのログイン情報を利用してインターネットバンキングの口座から、自分の口座に送金してしまうのです。
恐ろしいことに、被害者は、自分のIDなどが盗まれたことに気が付きません。
インターネットバンキングやATMから出金しようとしたときに、残金が減っていることで、初めて被害に気が付きます。
また、クレジットカード番号を入力させて、その番号で高額な買い物をされてしまうケースもあります。
そのメッセージは詐欺です!
フィッシング詐欺を避けるためには、どのように行動すれば良いのでしょうか。
まず、次の3点に注意してください。
- 金融機関などからのメールを見るときは、日頃利用している企業でも、まずフィッシングを疑う。金融機関ではショートメッセージやSNSを使ってIDやパスワードなどを確認することはありません。
- 記載されているURLにはアクセスせず、事前にブックマークした正規のサイトのURLや、正規のアプリからアクセスする。
- 事前のブックマークがない場合や、少しでも不安に思う点があれば、事業者等の正規のサイトでフィッシングに関する情報がないか確認する。
また、インターネットバンキングでは、1日に送金できる限度額をあらかじめ小さく設定しておくのも有効です。
年末年始は、フィッシング詐欺が増えるシーズンです。
スマホに届くメッセージに注意して、気をつけて対応してください。