葬儀に関するトラブルが多発! 国民生活センターが注意を呼びかけ

[2015/12/18 00:01]

葬儀に関する相談が増加

独立行政法人 国民生活センターは、葬儀サービスに関する相談が、2014年度は700件を超え、さらに増加傾向にあることから、トラブルの拡大防止のために、消費者に注意を呼び掛けています。

国民生活センターが、葬儀サービスについて注意を呼びかけるのは、2006年以来のことです。

2014年度に寄せられた葬儀に関する相談内容は、多い順に次のようになっています。

  1. 高価格・料金
  2. 説明不足
  3. 契約
  4. 見積り
  5. 契約書・書面(全般)
  6. 解約(全般)
  7. 返金
  8. 他の接客対応

事前の相談や、打ち合わせへの第三者の立会いが大切

国民生活センターでは、寄せられた相談内容をもとに、消費者向けに次のようなアドバイスをしています。

【もしもの時に備えて】
(1)葬儀の希望やイメージを考えて情報収集をしましょう
(2)費用や希望をかなえてくれる葬儀社を探しておきましょう
【葬儀の準備で】
(3)葬儀社との打ち合わせは親族や第三者など複数で行いましょう
(4)見積書を確認しましょう。特に参列者の人数によって増減する項目には注意が必要です
【トラブルになったら】
(5)トラブルになった場合は消費生活センターなどに相談してください

葬儀について、事前に知っておきたいこと

また、トラブルを避けるために、葬儀について事前に知っておきたいこともまとめられています。


    【事前に知っておきたいこと】
    • 家族同士で、お互いの勤務先や交友範囲について知っておきましょう。
    • 葬儀のしきたりは土地の風習等によって異なります。地域の葬儀のしきたりを確認しましょう。
    • 地域にどんな葬儀社があるか調べましょう。葬儀内容の違いについても調べておきましょう。
    • ご近所や知り合いから葬儀社の評判を聞いてみましょう。
    • 葬儀社によってはいわゆる一般葬や家族葬などの多様な葬儀プランがあります。よく調べて、どのような葬儀を希望するのか考えてみましょう。どのような葬儀にしたいか家族等と話し合いましょう。

    【事前に決めておきたいこと】
    • 喪主を決めておきましょう。
    • 写真(遺影)を選んでおきましょう。
    • 事前に相談できる葬儀社を見つけてみましょう。もしもの時に慌てないように、事前に相談をしてみましょう。
    • あらかじめご遺体の搬送や葬儀の依頼をする葬儀社を決めておくと安心です(葬儀プランまで決めておく必要はありません)。葬儀社を決めていればもしもの時に落ち着いて準備をすることができます。

事前の準備が一番。立ち会ってくれる人も探しておこう

家族が病院で亡くなったときは、短い時間のうちに、次から次へと決断を迫られます。

「私の葬儀は、こういう形でしてほしい」という話し合いをしておいたり、可能であればお願いする葬儀社まで決まっていれば安心です。縁起が悪いなどと遠慮せず、事前に葬儀のイメージを固めておくことが大事です。

なお、何も考えられず、決断が難しい時は、いったんご遺体と一緒に自宅に戻っても良いでしょう。とりあえず業者を決め、自宅への移送だけを依頼するという手もあります。

また、当事者である家族は、どうしても平穏な状態ではいられません。親戚や友人など、冷静に相談できる相談者をふだんから探しておき、葬祭業者との相談時などには立ち会ってもらいましょう。

[シニアガイド編集部]