離れて暮らす実家のLPガスの使用量をメールで教えてくれる見守りサービス

[2016/3/16 03:42]

離れて住む親の動向がわかる「見守りサービス」

離れたところに住んでいる親などの動向を教えてくれるサービスを「見守りサービス」と呼びます。

「見守りサービス」を利用すると、親の生活に伴なう動きをセンサーなどで感知して、メールなどで教えてくれます。

「見守りサービス」を利用すると、離れた場所に住んでいても、今日もちゃんと生活していたということがわかるというのが利点です。

例えば、一人暮らしの親が実家で暮らしており、万が一の場合が心配だが、毎日電話で安否確認をするほどではないという状況で利用するサービスです。

何を生活の印とするのかが難しい

見守りサービスには、たくさんの種類があります。

サービスを選ぶ際に重要なのは、料金とセンサーの種類です。

例えば、月に1万円を超えるようなサービスは維持するのが難しくなります。

また、生活のようすを知るためのセンサーは、見守りの対象となる人の日常生活に合わせて選ばないと役に立ちません。

例えば、自宅の屋内でほとんどの時間を過ごす人に、その人の位置を常に知らせるGPS端末を持たせても、ほとんど動きがわかりません。

逆に、家庭内に赤外線センサーを付けて、その前を横切った回数を知らせるシステムを導入しても、本人が外出がちでは、あまり有効ではありません。

LPガスの検針システムを利用

NTTテレコンの見守りサービス「あんしんテレちゃん」は、LPガスの使用量をメールで知らせるシステムです。

見守られる人の生活に伴うLPガスの使用量の変化を感知し、見守る人の携帯電話に1日1回メールで知らせます。

メールの送信時間は朝8時で固定です。メールの送付先は3件まで登録できます。

送信されるメールの例 出典:NTTテレコン

LPガスは、炊事や入浴などで使用するため、見守られる人が普通に生活をしていると、必ず使用量に変化があります。きちんと生活していることを知るためには確実な手段と言えるでしょう。

また、見守られる人の動きを直接追いかけるのではなく、間接的に動きを知ることになるため、見守られる側の抵抗感も少ないという特徴があります。

NTTテレコンは、ガス会社が業務で使用する自動検針システムを管理している会社なので、検針や通信などの技術は信頼できます。企業向けのサービスの一端を、個人向けサービスとして切り分けて販売していると思えばよいでしょう。

検針システムが導入されているかどうかで料金が変わる

料金体系は2通りあります。

ガス会社にて通信機器が設置されている場合
初期費用:無料、月額利用料:990 円
通信機器が設置されていない場合
初期費用:23,000円、月額利用料:790円

つまり、見守られる人が利用しているLPガスの会社が、自動検針システムを導入している場合は、その設備をガス会社から借用できるので初期費用がかかりません。ただし、毎月の利用料が200円高くなります。これは、借用する機器の使用料でしょう。

一方、通信機器が設置されていない場合は、初期費用が23,000円かかります。そして、毎月の利用料金は790円になります。

接続装置は宅内据え置き型で、固定電話回線を利用します。機器は電話回線のモジュラージャックのそばに設置され、電源としてACコンセントが1つ必要です。ガスメータとは無線で接続されます。

条件が合えば導入の検討を

「あんしんテレちゃん」は2005年にサービスを開始していますので、10年以上の実績があります。

また、システム自体も業務用を流用しているため、技術面での安心感もあります。

問題は、見守られる側の家が「LPガス」を使用しているという制約があることと、自動検針システムが導入されていない場合は固定電話回線が必要となることです。

条件さえ合えば、サービスエリアを選びませんし、月々のサービス料も他のサービスに比べて手頃です。

遠く離れた実家に、親が一人暮らしをしているというような場合には、導入を検討してみましょう。

[シニアガイド編集部]