親から実家を相続しても、自分で住む人は41%止まり
実家の相続についてのアンケート
相続ポータルサイトの「オール相続」が、「実家の相続」についてインターネットアンケートを行なっています。
回答者は30代~70代の男女100人です。
別居していた親が住んでいた実家を相続するというのは、よくあるパターンですが、なかなか悩ましい選択を迫られる問題です。アンケートの結果を見ていきましょう。
「実家に住みたい」人は41%止まり
まず、「親の住んでいた実家を相続したら住みますか」という質問に、「住まない」が59%、「住む」が41%でした。
相続しても「住まない」という人の方が多いのです。
一方、「実家に住みたい」という人のコメントは、「リノベーションして住みたい」「退職後に住んでみたい」「実家がなくなるのは寂しいので住みたい」などでした。
「分からない・放置する」という人も17%いる
「相続した実家に住まない」と回答した人に「住まない実家をどうするか」と聞いています。
「売却する」が66%と多く、「貸し出す」が17%でした。
「売却する」という人のコメントは、「不便な場所にあるので売りたい」、「使う人がいないので売却したい」でした。
また、「分からない・放置する」という人も17%います。
こちらのコメントは、「家を取り壊すまでは決めているが、売るか貸すかはその時にならないとわからない」「近親者に借りたい人が居るかで決めたい」などでした。
「住まない家は売却したい」
「相続した家を売却したい」と回答した人に、「なぜ売りたいと思うか」を聞いています。
「住まない・用途が分からない」が46%と多く、「遠い・田舎だから」が23%、「家を売ったお金が必要」が15%、「建物が古い」が15%と続きます。
「兄弟みんな住まないと言っている」、「場所が田舎で売るのも難しい」、「(家を売って)老人ホームに入居する資金にしたい」、「築30年以上の建物を誰も欲しいと思わないと思う」などのコメントが寄せられています。
実家を相続するなら、方針を決めておきたい
親が住んでいた実家を相続しても、59%の人は「自分では住まない」としています。そのうちの66%は「売却する」としています。つまり、全体の38%の人は「自分では住まず、売却する」と決めています。
一方で、全体の41%は「自分で住む」としています。
つまり、「売りたい」という人と、「住みたい」という人の数には、あまり差はありません。それだけ、判断に迷う問題であるということでしょう。
実家を相続すると、自分で住む場合でも、売却する場合でも、いずれもそれなりの手間と時間がかかります。
自分が、親の実家を相続することが分かっている場合は、「売る」か「住む」かの決断、「売る」場合の手続きと周囲の意向の確認など、「住む」場合なら、住み始めるまで手入れやリフォームの方針など、事前にできる準備を少しでも進めておきましょう。