軽自動車からキャンピングトレーラーまで、幅が広いキャンピングカーの世界
キャンピングカーのことをもっと知りたい
宿泊するための設備を搭載した自動車のことを、日本では一般に「キャンピングカー」と呼びます。
キャンピングカーは、自分で運転してどこにでも行けて、どこでも宿泊することができるので、自由に旅をしたい人々にとって憧れの存在です。
今回は、キャンピングカーのユーザー団体「日本RV協会(JRVA)」の調査を基に、年間にどれぐらい売れているか、とか、どんな種類があるのかという基本的な知識を紹介しましょう。
なお、キャンピングカーは、英語では「Recreational vehicle(RV)」と呼ぶので、ユーザー団体の名前は「日本RV協会」となっています。
日本では9万5千台のキャンピングカーが走っている
2015年に出荷されたキャンピングカーの台数は5,264台でした。
このうち、4,968台が国内で生産された新車で、輸入されたのが296台です。
現在の国内のキャンピングカーの保有台数は、約95,100台と見積もられています。
キャンピングカーの種類
国土交通省では、「特種用途自動車」の1つとして「キャンピング車」を定めています。
「特殊用途自動車」は、ナンバープレートの分類番号が8で始まるため「8ナンバー」と呼ばれます。
キャンピングカーは、この8ナンバーが基本となります。
もっとも本格的なのが、専用のボディをシャーシに載せた「フルコンバージョン(フルコン)」で、シャーシの種類によって、「セミ・フルコンバージョン(セミフルコン)」、「キャブコンバージョン(キャブコン)」というバリエーションもあります。
次に、既成の実用車を改造した場合があります。商用バンを改造した「バンコンバージョン(バンコン)」、バスを改造した「バスコンバージョン(バスコン)」などがこれです。
しかし、日本では「8ナンバー以外」という、もう1つの勢力があります。
これは、2003年に改正された「キャンピング車」の規定が厳しいため、改造の程度を軽くとどめて、3ナンバーや4ナンバーのままで使用している車両です。
日本RV協会の統計によれば、2015年の出荷台数で一番多いのが「8ナンバー以外」で、次が「バンコン」、3番目が「キャブコン」となっています。
だいたい、この3つが主なキャンピングカーの種類と思って良いでしょう。
日本独自の「軽キャンピングカー」
なお、上記のような分類とは別に「軽キャンピングカー」というジャンルもあります。
これは、日本独自の自動車規格である軽自動車を改造したキャンピングカーで、8ナンバーの取得の有無に関わらず「軽キャンピングカー」として集計されています。
2015年の出荷台数は、1,077台でした。
キャンピングカー全体で約5,000台ですから、軽キャンピングカーは5分の1を占めています。
本格派好みの輸入車
また、各ジャンルの輸入車は、年間に296台です。
輸入車の主力は、他の自動車で牽引する「キャンピングトレーラー」と呼ばれる車種です。
また、大型のキャブコンも増えてきており、本格的なキャンピングカーを求める層に応えています。
軽自動車から輸入車まで幅広い世界
ここまでをまとめてみましょう。
- 日本のキャンピングカー市場は9万5千台
- 新車の出荷台数は約5,000台
- 車種は「8ナンバー以外」「バンコン」「キャブコン」の3つが主力
- 軽自動車ベースから輸入車まで、広い選択肢がある
では、実際のキャンピングカーに、どのような設備があるのか、どうやって暮らすのかは、どうすれば分かるでしょう。
それは、実際に見るのが一番です。
「キャンピングカーショウ」などのイベントでは、たくさんのキャンピングカーが展示されるので見比べてみましょう。