シニアは、自分の気持ちは実年齢よりも「14歳」若いと思っている
シニアの方に年齢の話は鬼門
年配の方とお話しているときに、年齢の話は危険な話題の1つです。
なぜなら、年配の方のほとんどは「自分の外観は実年齢より若く見える」と思っていらっしゃるからです。
例えば、テレビ番組を見ていても、お年を召した方に対しては「今年、XX歳におなりですか、とてもそうは見えません。お若いですねぇ」と言って、実年齢より若くみえるとホメるパターンの会話が多く、「とてもXX歳には見えません、落ち着いた雰囲気なので、もっと年上だと思いました」とは、絶対に言いません。
シニアは、自分は実年齢よりも若いと思っている
では、実際に、シニアの方々は、自分のことを実年齢よりも、どれぐらい若いと思っているのでしょうか。
2016年に行なわれた博報堂生活総合研究所「シルバー調査」では、体力、気持ち、外観などについて、自分が思っている年齢を聞いています。
例えば、体力については、次のような質問文になっています。
『あなたはご自分の体力や健康状態は、何才ぐらいだと思いますか。※実年齢とは関係なく、例えば「実際は65才だけど、体力や健康状態は35才くらい」とお感じの場合は、「35才」とお答えください。』
同じように「ご自分の気持ちや精神状態は何才くらいですか」と「ご自分が周囲から何才くらいに見られていると思いますか」と質問しています。
回答された年齢と実年齢の差の平均は、次の通りです。
- 体力 -7.26歳
- 気持ち -14.41歳
- 見た目 -5.42歳
例えば、現在70歳だとすれば、ご自分の体力は62歳、気持ちは55歳、見た目は64歳だと思っているわけです。
3つとも、一般的な定年である65歳よりも下ですから、自分の意識が現役感バリバリなのも当然です。
シニアの9割は実年齢よりも若いと思っている
さらに、回答の分布をグラフにしてみると、もっと傾向がわかります。
- 回答者の9割は、自分の体力、気持ち、見た目などの年齢は、実年齢より若いと思っている
- 自分のことを実年齢よりも老けていると思っている人は、10人に1人もいない
- 自分でも自覚しやすい、見た目や体力に比べ、気持ちは若いと思っている人が多く、実年齢との差が大きい
というわけで、シニアの方との初対面の席などでは、直接的な年齢についての話題は避ける方が無難でしょう。
また、話題についても、相手の方の実年齢よりも10歳から15歳ぐらい若い人のつもりで会話すると、ちょうど良いかもしれません。