大阪の現役男性の半数は、老後の準備を「全くしていない」

[2016/10/14 00:00]

マニュライフ生命保険が「老後とお金に関するアンケート」の結果を公開しています。

ちょっと面白いのは、アンケート対象を東京と大阪の30歳~59歳までの男性250名ずつに設定していることです。

東京と大阪で、老後の準備について、どれぐらい違いがあるのか見てみましょう。

なお、グラフはアンケートの結果を基にして編集部が作成しました。

大阪は「老後の準備を全くしていない」人が多い

「退職後の生活に向けて、準備を始めているか」という質問に対して、一番多い回答は「全く始めていない」でした。

2番目以降は多い順に「少し始めている」「始めている」「しっかり始めている」でした。

この順位は、東京も大阪も同じです。

つまり、東京も大阪も準備をしている人の方が少ないという結果でした。

老後の準備をしているか

ちょっと違うのは、各項目の比率です。

老後の準備を「全く始めていない」という人は、東京は45.2%ですが、大阪は49.6%と多くなっています。

大阪では、ほぼ半数の人が、老後の準備を何もしていません。

一方、「しっかり始めている」という人は、東京は12.2%ですが、大阪は4.4%に留まっています。

全体の傾向は東京も大阪も変わりませんが、大阪の方が、何も準備をしていない人が多く、ちゃんと準備をしている人は少ないという結果でした。

人生で最も大事なものは「お金」という人が多い

さきほどの結果だけ見ると、大阪の現役男性の将来が不安になるところですが、実は、あまり心配しなくも良いのではないかという気もします。

というのは、「人生において最も大事だと思うものは何ですか」という質問に対して、「お金」「妻/彼女」と答えている人が、東京よりも大阪の方が多いからです。

お金を大事にするので金銭面がしっかりしており、妻を大事にしているので家庭も安泰であれば、老後の幸せは約束されていると言って良いでしょう。

人生で最も大事なもの

一方、東京の方が多い項目は「趣味」「仕事」「プライド」「名誉/名声」などです。

散財と冷たい家庭の予感がするのは、私だけではないでしょう。

東京の名誉のために書き添えておくと、「自分の子供」と「両親」を挙げる人も東京の方が多くなっています。

極端な節約や散財は東京の方が多い

人生で最も大事なものが「お金」だとすれば、その金銭感覚も気になるところです。

今度は、「あなたは節約志向ですか、散財志向ですか」という質問に、6段階で回答しています。

自分は節約志向か散財志向か

意外なことに、「とても節約志向」と「節約志向」と回答している人は、東京のほうが多くなっています。

逆に「とても散財志向」「散財志向」という回答も東京の方が多くなっています。

大阪はというと「どちらかといえば節約志向」と「どちらかといえば散財志向」という人が、東京よりも多くなっています。

つまり、東京の人はガッツリ節約する人もいれば、パァッと散財する人もいるという両極端なイメージで、大阪の人は「まぁ、人並みですが、どっちかと言えば節約志向か散財志向です」という中庸なイメージです。

しかし、この結果は、大阪全体の節約のレベルが高いので、自分の節約など「どちらかといえば」レベルだと思っているという可能性はないでしょうか。東京と大阪の両方の暮らしを知っていると、そう思えてなりません。

[シニアガイド編集部]