「4万件」に達した日本の民泊のうち、合法なのは0.2%
民泊専門メディア「Airstair」が、「日本国内の民泊物件数が4万件を突破した」ことと、「そのうち合法なのは0.2%に留まっている」ことを発表しています。
民泊物件数は「4万件」
Airstairは、民泊データ分析を手がける調査会社メトロデータの数字として、「Airbnb」などの民泊物件数が2016年11月の時点で、40,000件を突破したとしています。
この件数は、宿泊カレンダーが更新されていない物件や、数カ月に渡って貸し出しされていない物件を除いた、実際に稼働している物件数です。
Airstairでは、今後も民泊物件の増加は続き、2017年4月には5万件を、10月には6万件を突破する見込としています。
合法化率は極めて低い
Airstairによれば、現行の法律に沿った形で「民泊」を運営する方法としては、「旅館として旅館業法という法律に従う」か、「民泊の特区で認定される」の2つの方法があります。
自宅の空き部屋にゲストを招く「ホームステイ型民泊」でも宿泊料を受けて人を宿泊させると、旅館業法の許可が必要となりますが、一般の家屋で許可を得ることは極めて困難です。
また、特区は、東京都大田区と大阪市などに実施エリアが限定されています。このため、すべての特区を合わせても、2017年1月22日時点の認定数は「42件114室」に留まっています。
つまり、4万件ある民泊のうち、合法なのは0.2%と、極めて低い状態に留まっています。
2017年内には通称「民泊新法(住宅宿泊事業法案)」と呼ばれる、民泊を進める法律が国会へ提出される予定となっています。
この法律が成立すれば、インターネット上からの届け出で民泊の運営が可能になるため、民泊の合法化が進むと見られています。
現状も認識した上で参入を
民泊は、定年後の定期収入やサイドビジネスとして、注目を集めている分野です。
手持ちの住宅資産を生かせることや、外国人を始めとする旅行者との交流が図れるなどのメリットがあるため、前向きに検討されている方も多いでしょう。
しかし、現状では法律面の整備を待っている状態であることも理解しておきましょう。