パートタイマーの平均労働時間は「87時間」、月収は「9万7千円」
「パートに出る」意味
「パートに出る」という言い方が良く使われるように、パートタイマーで働くことは珍しくありません。
しかし、「パートタイマー」とはどういう働き方かと言われれば、あいまいなことが多いようです。
この記事では、「一般労働者」(正社員)と比較しながら、パートタイマー(パート)の特徴を紹介します。
1カ月の労働時間は「87時間」
2016年(平成28年)の「勤労統計調査」を基に、パートの実態を見ていきましょう。
まず、1カ月の労働時間を見ると、一般労働者は「168.6時間」、パートは「87.5時間」です。
つまり、パートの労働時間は、正規労働者のだいたい半分ぐらいです。
1カ月の労働日数を25日とすると、1日の労働時間は一般労働者が6.7時間、パートは3.5時間です。
平均月収は「9万7千円」
1カ月の 現金給与総額は、一般労働者が「411,788円」、パートが「97,670円」です。
一般労働者とパートでは4倍以上の差があります。
労働時間が異なり、一般労働者には役職者が含まれているなどの点はありますが、差があることは覚えておきましょう。
平均時給は千円を超えている
一般労働者とは差があるというものの、パートの時給は上がり続けています。
さきほどの統計によれば、パートの時給は「1,085円」で、調査を開始した1993年以降の24年間で、最高の水準となっています。
パートの割合は増え続けている
「期間を定めず、または1カ月を超える期間を定めて雇われている」、常用労働者の中で、パートが占める比率は上がり続けています。
2016年には、その比率は「30.7%」に達しており、3割を超えています。
パートタイマーの定義は労働時間で決められている
最後に、パートの法律的な定義を見ておきましょう。
通称「パートタイム労働法」と呼ばれる、「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」では、「短時間労働者(パートタイム労働者)」は次のように定義されています。
「1週間の所定労働時間が、同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」
なお、「パートタイマー」「アルバイト」「嘱託」「契約社員」「臨時社員」「準社員」など、呼び方は異なっても、この条件に当てはまる労働者であれば、パートタイム労働法の対象となります。
労働時間が短い理由は、「1日の労働時間が短い」か「労働日数が少ない」かですが、実際には両方を組み合わせている人が多いでしょう。
パートには、正社員との格差などの問題もありますが、「自分の条件に合わせた労働時間が選べる」という利点があります。
正社員との違いを理解した上で、自分の条件に合った働き方を選びましょう。