主食の消費ランキング「お米部門」の1位は意外な街

[2017/3/18 00:00]

主食類に関するランキング

総務省統計局が発表した「品目別都道府県庁所在市 及び 政令指定都市ランキング」というデータでは、2人以上の家庭で、どの食品にどれだけお金を使ったかが分かります。

この記事では、お米やパン、お弁当、カップ麺など、主食的な食品のランキングを見てみましょう。

ランキングは10位までで、地名の後ろの数字は1年間に消費した金額です。

ページの検索で探しやすいようにグラフ化せず、文字をテキストのままにしてあるので、長い記事になっています。ご了承ください。

お米を一番買っているのは「浜松市」

お米をよく食べる地域と言えば、東北や北陸が思い浮かびます。

しかし、「お米」の消費量のランキングで1位になったのは、「浜松市」でした。

2位も「静岡市」が入っており、静岡県勢の強さが目立ちます。

東北や北陸の都市が1位にならなかったのは、このランキングが「お米を食べた量」ではなく、「お金を出して購入した金額」のランキングだからでしょう。

お米の生産地に住んでいると、お米は実家や親戚から届くもので、お金を出して買うものではないことが多いのです。

なお、「浜松市」は、お米の消費量でも1位でした。

1年間の消費量は、「98.4kg」で、5kg袋に換算すると約20袋分です。

家族の人数にもよりますが、これだけ食べているのですから、お米をたくさん食べる都市であることは間違いありません。

  1. 浜松市 31,723円
  2. 静岡市 31,640円
  3. 新潟市 29,519円
  4. 札幌市 28,785円
  5. 那覇市 28,109円
  6. 相模原市 27,947円
  7. 堺市 26,832円
  8. 山形市 26,479円
  9. 富山市 26,224円
  10. 甲府市 25,956円

食パンの1位は「神戸市」

「食パン」のランキング1位は「神戸市」でした。

古くからの港町で外国文化の入り口ですから、パンの消費量が多いのは納得できます。

2位は「奈良市」、3位は「堺市」で、関西圏が強い分野です。

  1. 神戸市 13,405円
  2. 奈良市 11,379円
  3. 堺市 11,337円
  4. 高知市 10,836円
  5. 金沢市 10,787円
  6. 大阪市 10,579円
  7. 松江市 10,546円
  8. 京都市 10,535円
  9. 鳥取市 10,445円
  10. 横浜市 10,419円

食パン以外のパンは「京都市」

「食パン以外のパン」のランキング1位は「京都市」でした。

京都は、フランスパンやベーグルの名店も多く、パン好きな街という印象通りの1位でした。

このランキングも「堺市」や「大阪市」「神戸市」など関西圏が強い分野です。

  1. 京都市 30,036円
  2. 岡山市 27,565円
  3. 堺市 26,009円
  4. 大阪市 25,601円
  5. 福岡市 24,792円
  6. 神戸市 24,732円
  7. 大津市 24,650円
  8. 広島市 24,473円
  9. 松山市 24,343円
  10. 奈良市 24,248円

お弁当の1位は「前橋市」

「お弁当」のランキング1位は「前橋市」でした。

前橋は、法事などのイベントに際して「登利平の鳥めし」というお弁当の出前を頼む習慣があります。それもあって、お弁当に対する馴染みが深いのかもしれません。

ランキングに「東京都区部」が入っているのは、コンビニ弁当による消費が多いのでしょう。

  1. 前橋市 20,846円
  2. 熊本市 19,788円
  3. 山口市 19,044円
  4. 川崎市 18,969円
  5. 那覇市 18,774円
  6. 静岡市 18,023円
  7. 東京都区部 17,993円
  8. 高知市 17,961円
  9. 鹿児島市 17,442円
  10. 浜松市 17,315円

おにぎりの1位は「高知市」

「おにぎり」のランキング1位は「高知市」でした。

2位の川崎市は、「三角形のおむすび発祥の地」として町おこしをしていますが、一歩届きませんでした。

  1. 高知市 5,420円
  2. 川崎市 5,314円
  3. 甲府市 5,271円
  4. 東京都区部 5,055円
  5. 岐阜市 5,022円
  6. 長野市 4,994円
  7. 水戸市 4,962円
  8. 前橋市 4,925円
  9. 名古屋市 4,918円
  10. 金沢市 4,888円

うどん・そばは「高松市」

「生うどん・そば」と「乾うどん・そば」のランキング1位は、いずれも「高松市」でした。

土地柄からして、うどんが大半を占めていると思われ、かの地のうどん好きのほどが偲ばれます。

生うどん・そば

  1. 高松市 7,324円
  2. 前橋市 4,628円
  3. 甲府市 4,424円
  4. 山形市 4,243円
  5. 京都市 4,240円
  6. 堺市 4,218円
  7. 長野市 4,147円
  8. 福井市 4,140円
  9. 名古屋市 4,067円
  10. 大阪市 3,799円

乾うどん・そば

  1. 高松市 4,791円
  2. 秋田市 4,514円
  3. 山形市 3,604円
  4. 新潟市 3,481円
  5. 宇都宮市 3,362円
  6. 奈良市 3,216円
  7. 富山市 3,206円
  8. 盛岡市 3,110円
  9. 京都市 2,932円
  10. 松山市 2,917円

カップ麺の1位は「青森市」

「カップ麺」のランキング1位は「青森市」でした。

青森県は、長い冬に備えて、カップ麺を備蓄しておく習慣があると聞いています。

そう思ってみると、寒い地域の街がランキングに多いことに気が付きます。お湯を入れるだけで温かいものが食べられると手軽さは、暖かい土地よりも寒い土地の方が有り難みがあるのでしょう。

  1. 青森市 5,665円
  2. 新潟市 5,245円
  3. 山形市 5,027円
  4. 福島市 4,577円
  5. 仙台市 4,571円
  6. 富山市 4,565円
  7. 秋田市 4,522円
  8. 盛岡市 4,363円
  9. 鳥取市 4,358円
  10. 宇都宮市 4,248円

日本の主食はお米とパンと麺

主食類に使う金額を見ると、「お米」は年に2~3万円で、これに「お弁当」と「おにぎり」を合わせると、4~5万円というところです。

一方、「パン」は「食パン」と「食パン以外」を合わせると、年に3~4万円です。

お弁当やおにぎりの助けを借りて、かろうじてお米派が優勢というところでしょうか。

これに、年に2万円程度の「麺類」も含めて、日本の主食は三つ巴の状態にあると言えるでしょう。

[シニアガイド編集部]