主食の消費ランキング「お米部門」の1位は意外な街
主食類に関するランキング
総務省統計局が発表した「品目別都道府県庁所在市 及び 政令指定都市ランキング」というデータでは、2人以上の家庭で、どの食品にどれだけお金を使ったかが分かります。
この記事では、お米やパン、お弁当、カップ麺など、主食的な食品のランキングを見てみましょう。
ランキングは10位までで、地名の後ろの数字は1年間に消費した金額です。
ページの検索で探しやすいようにグラフ化せず、文字をテキストのままにしてあるので、長い記事になっています。ご了承ください。
お米を一番買っているのは「浜松市」
お米をよく食べる地域と言えば、東北や北陸が思い浮かびます。
しかし、「お米」の消費量のランキングで1位になったのは、「浜松市」でした。
2位も「静岡市」が入っており、静岡県勢の強さが目立ちます。
東北や北陸の都市が1位にならなかったのは、このランキングが「お米を食べた量」ではなく、「お金を出して購入した金額」のランキングだからでしょう。
お米の生産地に住んでいると、お米は実家や親戚から届くもので、お金を出して買うものではないことが多いのです。
なお、「浜松市」は、お米の消費量でも1位でした。
1年間の消費量は、「98.4kg」で、5kg袋に換算すると約20袋分です。
家族の人数にもよりますが、これだけ食べているのですから、お米をたくさん食べる都市であることは間違いありません。
- 浜松市 31,723円
- 静岡市 31,640円
- 新潟市 29,519円
- 札幌市 28,785円
- 那覇市 28,109円
- 相模原市 27,947円
- 堺市 26,832円
- 山形市 26,479円
- 富山市 26,224円
- 甲府市 25,956円
食パンの1位は「神戸市」
「食パン」のランキング1位は「神戸市」でした。
古くからの港町で外国文化の入り口ですから、パンの消費量が多いのは納得できます。
2位は「奈良市」、3位は「堺市」で、関西圏が強い分野です。
- 神戸市 13,405円
- 奈良市 11,379円
- 堺市 11,337円
- 高知市 10,836円
- 金沢市 10,787円
- 大阪市 10,579円
- 松江市 10,546円
- 京都市 10,535円
- 鳥取市 10,445円
- 横浜市 10,419円
食パン以外のパンは「京都市」
「食パン以外のパン」のランキング1位は「京都市」でした。
京都は、フランスパンやベーグルの名店も多く、パン好きな街という印象通りの1位でした。
このランキングも「堺市」や「大阪市」「神戸市」など関西圏が強い分野です。
- 京都市 30,036円
- 岡山市 27,565円
- 堺市 26,009円
- 大阪市 25,601円
- 福岡市 24,792円
- 神戸市 24,732円
- 大津市 24,650円
- 広島市 24,473円
- 松山市 24,343円
- 奈良市 24,248円
お弁当の1位は「前橋市」
「お弁当」のランキング1位は「前橋市」でした。
前橋は、法事などのイベントに際して「登利平の鳥めし」というお弁当の出前を頼む習慣があります。それもあって、お弁当に対する馴染みが深いのかもしれません。
ランキングに「東京都区部」が入っているのは、コンビニ弁当による消費が多いのでしょう。
- 前橋市 20,846円
- 熊本市 19,788円
- 山口市 19,044円
- 川崎市 18,969円
- 那覇市 18,774円
- 静岡市 18,023円
- 東京都区部 17,993円
- 高知市 17,961円
- 鹿児島市 17,442円
- 浜松市 17,315円
おにぎりの1位は「高知市」
「おにぎり」のランキング1位は「高知市」でした。
2位の川崎市は、「三角形のおむすび発祥の地」として町おこしをしていますが、一歩届きませんでした。
- 高知市 5,420円
- 川崎市 5,314円
- 甲府市 5,271円
- 東京都区部 5,055円
- 岐阜市 5,022円
- 長野市 4,994円
- 水戸市 4,962円
- 前橋市 4,925円
- 名古屋市 4,918円
- 金沢市 4,888円
うどん・そばは「高松市」
「生うどん・そば」と「乾うどん・そば」のランキング1位は、いずれも「高松市」でした。
土地柄からして、うどんが大半を占めていると思われ、かの地のうどん好きのほどが偲ばれます。
生うどん・そば
- 高松市 7,324円
- 前橋市 4,628円
- 甲府市 4,424円
- 山形市 4,243円
- 京都市 4,240円
- 堺市 4,218円
- 長野市 4,147円
- 福井市 4,140円
- 名古屋市 4,067円
- 大阪市 3,799円
乾うどん・そば
- 高松市 4,791円
- 秋田市 4,514円
- 山形市 3,604円
- 新潟市 3,481円
- 宇都宮市 3,362円
- 奈良市 3,216円
- 富山市 3,206円
- 盛岡市 3,110円
- 京都市 2,932円
- 松山市 2,917円
カップ麺の1位は「青森市」
「カップ麺」のランキング1位は「青森市」でした。
青森県は、長い冬に備えて、カップ麺を備蓄しておく習慣があると聞いています。
そう思ってみると、寒い地域の街がランキングに多いことに気が付きます。お湯を入れるだけで温かいものが食べられると手軽さは、暖かい土地よりも寒い土地の方が有り難みがあるのでしょう。
- 青森市 5,665円
- 新潟市 5,245円
- 山形市 5,027円
- 福島市 4,577円
- 仙台市 4,571円
- 富山市 4,565円
- 秋田市 4,522円
- 盛岡市 4,363円
- 鳥取市 4,358円
- 宇都宮市 4,248円
日本の主食はお米とパンと麺
主食類に使う金額を見ると、「お米」は年に2~3万円で、これに「お弁当」と「おにぎり」を合わせると、4~5万円というところです。
一方、「パン」は「食パン」と「食パン以外」を合わせると、年に3~4万円です。
お弁当やおにぎりの助けを借りて、かろうじてお米派が優勢というところでしょうか。
これに、年に2万円程度の「麺類」も含めて、日本の主食は三つ巴の状態にあると言えるでしょう。