自動車の盗難が多いのは「大阪府」。車種では「プリウス」
自動車盗難事故の統計
一般社団法人 日本損害保険協会が、「自動車盗難事故実態調査」の結果を公開しています。
これは、損害保険会社24社が、2016年11月の1カ月間に保険金を支払った自動車盗難事故の詳細を調べたものです。
盗難された車両の大半は見つからない
2016年11月に、保険金が支払われた車両盗難事故の件数は「300件」でした。
そのうち、車両が発見されたのは「49件」だけで、残りの「251件」は未発見のままです。
つまり、一度盗難されてしまうと、8割以上の確率で車両が見つかりません。
支払われた保険料は、1件当たり「238万4千円」でした。
車両の盗難が多いのは「大阪府」
都道府県別に盗難件数を見ると、一番多いのは「大阪府」で22%を占めています。
以下、愛知県、千葉県、茨城県、埼玉県などが、車両盗難事故の多い県です。
盗難が多いのは「プリウス」
一番盗難が多かった車種は、「プリウス」でした。
2位は「ハイエース」、3位は「ランドクルーザー」、4位が「アクア」と、ここまですべてトヨタ車となっています。
また、「フォワード(いすゞ)」や「ハイゼット(ダイハツ)」のような商用車、「BMW(ドイツ)」や「ベンツ(ドイツ)」のような輸入車も入っています。
盗難対象となるのは、転売する際に高く売れる人気のある車種です。該当車種のオーナーの方はご注意ください。
深夜の屋外駐車が危ない
盗難事故の発生現場は、「自宅(屋外)」と「契約駐車場(屋外)」の2つで、7割以上を占めています。
盗難の発生時間の70%以上は、22時~翌日9時の深夜から朝にかけての時間帯に発生しています。
屋外に駐車する際は、とくに夜間の盗難に注意しましょう。
また、盗難された車両の95%は「鍵を抜き、ドアをロックした状態」で、92%は「車のキーを車内に保管していない」状態でした。
つまり、オーナーのうっかりミスにつけこんだ盗難ではなく、技術のあるプロによる盗難であることが分かります。
車上ねらいにも注意
自動車本体ではなく、社内の荷物や外装部品などを対象にする盗難を「車上ねらい」と言います。
2016年11月には「455件」が発生し、1件当たり35万8千円の保険料が支払われています。
自動車本体の盗難よりも件数が多く、車上ねらいにも注意が必要です。
車上ねらいが狙うのは、「バッグ」「金銭、カード」などの貴重品と、「外装部品(バンパー・ドアミラーなど)」「タイヤ、ホイール」「カーナビ」などの転売できる部品類です。
車上ねらいは時間帯を選びません。日中に停めている通勤先の駐車場や、コンビニ/スーパーの駐車場でも発生します。
対策としては、屋外に駐車するときは、貴重品や荷物などが社外から見えないように注意しましょう。
また、自動車のガラスに触れると警報を鳴らす装置や、盗難防止のための特殊なネジなどの防犯用品の利用も検討してください。