県民の死亡率が一番高いのは男女とも「青森」、低いのは「長野」
「年齢調整死亡率」という指標
厚労省が、「平成27年都道府県別年齢調整死亡率」を公開しています。
年齢調整死亡率は、年齢構成の異なる地域間で死亡状況の比較ができるようにするための死亡率です。
年齢調整死亡率は、年齢構成をそろえた場合の人口10万人あたりの死亡数を表しており、年齢構成の相違を気にすることなく、より正確な地域比較や年次比較をすることができます。
なお、平成27年の「年齢調整死亡率」は、男性が「486.0」、女性が「255.0」でした。
男女間で大きな差があるので、以下のデータは男女別に分けています。
また、ここからは、単に死亡率というときは「年齢調整死亡率」を指します。
死亡率が一番高い県は「青森」
すべての死因を含む死亡率が一番高いのは、男女とも「青森」でした。
男性死亡率が高い県の1位は「青森」で、以下「秋田」「岩手」「和歌山」「鳥取」「福島」「愛媛」「大阪」「鹿児島」「茨城」と続きます。
女性の死亡率の1位も「青森」で、以下「福島」「茨城」「栃木」「和歌山」「岩手」「秋田」「北海道」「鹿児島」「山口」と続きます。
「青森」以外では、「秋田」「岩手」「和歌山」「福島」「鹿児島」「茨城」が、男女とも10位以内に入っており、死亡率の高い県と言えるでしょう。
死亡率が一番低い県は「長野」
逆に、死亡率が低い県は、男女とも「長野」でした。
男性の1位が「長野」で、以下「滋賀」「奈良」「福井」「京都」「神奈川」「大分」「熊本」「愛知」「広島」と続きます。
女性も1位は「長野」で、以下「島根」「岡山」「熊本」「滋賀」「福井」「宮城」「新潟」「大分」「奈良」と続きます。
「長野」以外では、「滋賀」「奈良」「福井」「大分」「熊本」が、男女とも10位以内に入っており、死亡率が低い県となっています。
ガンによる死亡率が高い県と低い県
「ガン(悪性新生物)」による死亡率が高い県を見てみましょう。
男性の死亡率が高いのは、「青森」「秋田」「鳥取」の順です。
女性は、「青森」「北海道」「秋田」でした。
ガンによる死亡率は、男女とも「青森」が一番高くなっています。
心疾患による死亡率が高い県
今度は「心疾患」による死亡率が高い県です。
男性は「千葉」「岩手」「愛媛」、女性は「愛媛」「和歌山」「千葉」でした。
「千葉」と「愛媛」は、男女とも高くなっています。
脳血管疾患による死亡率が高い県
同じように、脳血管疾患による死亡率が高い県です。
男性は「青森」「秋田」「岩手」、女性は「岩手」「栃木」「青森」の順でした。
「青森」と「岩手」は、男女とも高くなっています。
自分の生活習慣改善のきっかけに
都道府県によって、死亡率が異なる理由は、予防や医療の体制が異なるためです。
また、県民の食生活や喫煙率なども影響すると言われています。
「青森」を始めとして、死亡率が高い県では、県ごとにさまざまな対策が行なわれています。
お住いの都道府県が、死亡率が高い県のリストに入っている場合は、県のWebサイトで、「健康」「保健」などのコーナーを見て、自分の生活習慣改善のきっかけにしてください。