震災後の熊本県で地震保険の加入件数が急増
熊本県の地震保険加入数が22%増
2016年4月の「熊本地震」の後で、熊本県内の地震保険の加入件数が、大きく増えていることが分かりました。
2017年4月現在の統計によれば、熊本県の地震保険加入件数は「285,458」件でした。
1年前の2016年4月には「232,404」件だったので、対前年比は122.8%になります。
たった1年で2割以上も加入者が増えており、この伸び率は全国でも1位でした。
全国の対前年比は104.5%ですが、それを大きく上回っています。
周辺の県も加入数が伸びており、長崎県と佐賀県では「111.5%」で、全国2位となっています。
また、九州地方のすべての県で、全国平均を上回る伸びとなっています。
鳥取県でも加入数が増加
2016年10月の「鳥取県中部地震」で被災した鳥取県でも、地震保険の加入件数は「107.9%」で、全国平均を上回る伸びとなっています。
また、近隣の「岡山県」と「島根県」でも107%台の伸びとなっています。
熊本地震ほどではありませんが、地元や隣県の地震によって、地震保険への関心が高まったと思われます。
なお、「広島県」は、鳥取県と県境を接していますが、対前年比は全国平均を下回る103.5%に留まっています。
震災の被害が集中した鳥取県中部は、広島県とは距離があるので、身近に感じにくいのかもしれません。
東日本大震災後の宮城県では大きく増加
大きな震災の後で、地震保険の加入者が増えた例としては、東日本大震災後の「宮城県」が挙げられます。
宮城県は、もともと約30年に1度の頻度で起きる「宮城県沖地震」が警告されていたため、東日本大震災直前の2010年でも、世帯加入率が33.6%に達していました。
そして、東日本大震災後の2011年には43.5%と、たった1年間で世帯加入率が10%近くも伸びました。
その後も、世帯加入率は伸び続け、2015年時点で51.5%という、全国1位の世帯加入率に達しています。
2016年に震災に被災した地域の周辺の県は、そのほとんどが、地震保険の世帯加入率が全国平均を下回っています。
これらの県でも、今後の加入者が増えるかどうか注目されます。