たった3カ月で50万人が始めた「つみたてNISA(ニーサ)」

[2018/7/12 00:00]

「つみたてNISA」開始から3カ月後の成績

金融庁が、「NISAに関する調査結果」を公開しています。

調査結果は、2018年3月末日時点のものです。

ここでは、2018年1月に始まった、「つみたてNISA(ニーサ)」について調査結果を見てみましょう。

つみたてNISAは、毎月決まった金額を積み立てて、投資信託などを購入する制度です。

投資から得られた利益にかかる20.315%の税金が、無税となるため、一般の投資に比べて有利な制度となっています。

3カ月で50万人以上が参加

つみたてNISAの口座数は「50万7,462口座」でした。

1人1口座ですから、開始から3カ月で50万人以上が、つみたてNISAを始めたことになります。

つみたてNISAの買い付け額は「110億9,681万円」でした。

口座当りの平均で、約2万円を買い付けていることになります。

30代と40代が中心

つみたてNISAの特徴は、これまでのNISA(一般NISA)と比べて、参加している人がずっと若いことです。

年代別にみると、30代と40代が多く、50代と20代が続きます。

一般NISAが、60代が最多で、70代や50代が多いのとは対照的です。

出典:データを基に編集部が作成

3分の2以上が新規の顧客

ある金融機関では、つみたてNISAを始めた人のうち、3分の2は新規の顧客で、残りの3分の1が一般NISAからの乗り換えでした。

これは、つみたてNISAが、最大で20年間という長期運用を前提にして、毎月定額を積み立てていくシステムなので、これまでNISAに関心がなかった若い年齢層が、新たに参加してきたを表しています。

出典:金融庁

投資先は「インデックス投信」が中心

つみたてNISAでは、いくつかの候補から、投資する商品を自分で選びます。

買い付けされた商品を見ると、「インデックス投信」が中心で、「アクティブ投信」や「その他の投信」の3倍以上あります。

出典:データを基に編集部が作成

インデックス投信は、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)などの「株価指標」と同じような動きをするように作られた投資信託です。インデックス投信は、市場全体の動向に近い値動きが期待できます。

「アクティブ投資」は、独自の運用方針によって投資を行ない、市場の平均以上の利益を出そうとするものです。

つみたてNISAでは、コストが安く、比較的値動きがおだやかな「インデックス投信」が中心となっています。

月々の積立額は「1万円」が多い

つみたてNISAの月々の積立額については、全体の調査結果は出ていません。

ただし、ある金融機関ではグラフのように、「月1万円」が半分を占めています。

次に「月3万円」が多く、「月2万円」が続きます。

出典:金融庁

つみたてNISAの投資額は、年間40万円が上限となっています。

年に2回だけ金額が変えられるので、毎月3万円で、ボーナス月の6月と12月だけ5万円にすると、ピッタリ40万円になります。

上限いっぱいまで投資したい人は参考にしてください。

[シニアガイド編集部]