軽減税率の対象にしてほしいと期待されているのは「日用品」と「医薬品」
消費税増税に関するアンケート
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(日本FP協会)が、「消費増税と家計の見直しに関する意識調査」の結果を公開しています。
2019年7月に行なわれたインターネット調査には、全国の20代~60代の男女1,200人が回答しています。
この記事では、今回から導入される「軽減税率」について紹介します。
「新聞」や「出前」は軽減税率の対象と思われていない
今回の消費税増税では、一部の商品は税率が8%に据え置かれます。
これを「軽減税率」と言います。
軽減税率の目的は「所得の低い人への配慮」とされています。生活必需品の税率を下げることで、消費税の負担を感じやすい低所得者層に配慮しているのです。
そして、次の5つの品目が軽減税率の対象となっています。
- 食品
- 飲食店でのテイクアウト
- 出前や宅配の食事
- 酒類を除く飲料
- 定期購読の新聞
今回のアンケートで、「軽減税率の対象となる」と正しく認識されていた割合が一番高いのは「食品」でした。
また、「飲食店でのテイクアウト」「酒類を除く飲料」についても、半分程度の人は軽減税率の対象と認識しています。
しかし、「定期購読の新聞」「出前や宅配の食事」が軽減税率の対象であることを知っている人は多くありません。
「新聞」は生活の必需品と感じている人が少ないからでしょう。
また、「出前や宅配の食事」は、軽減税率の対象外である「ケータリング、出張料理」との違いがわかりにくいので、対象外と思う人が多いのでしょう。
軽減税率の規定では、「宅配ピザ」や「そばの出前」などの「出前や宅配の食事」は、顧客の指定した場所まで飲食料品を届けるだけなので、軽減税率の対象となるのです。
このあたりは、実際に軽減税率の運用が始まっても、混乱を招きそうです。
「日用品」は軽減税率の対象と間違われやすい
逆に、軽減税率の対象となっていないにもかかわらず、対象であると誤って認識されている商品もありました。
誤って認識されていた人が一番多いのは「日用品」です。
以下、「飲食店での食事」や「医薬品」が続きます。
軽減税率の対象にしてほしいのは「日用品」と「医薬品」
最後に、「軽減税率の対象にしてほしいと思う商品」を聞いています。
多いのは、「食品」と「酒類を除く飲料」でした。
この2つはすでに軽減税率の対象ですが、それを肯定する回答となっています。
軽減税率の対象にしてほしいという希望が多いのは、「日用品」「医薬品」「飲食店での食事」などでした。
日用品や医薬品など、ふだんの生活と密接に関わる商品こそ、軽減税率の対象となることが望まれているのです。