水に浸かった自動車のエンジンを掛けてはいけない

[2019/10/13 13:37]

水没した自動車はどうすれば良い

台風などの自然災害によって、自動車が水に浸かってしまった場合、どうすれば良いのでしょうか。

国土交通省などの資料をもとにして紹介します。

覚えておきたい原則

最初に、4つの原則を紹介しましょう。

  • 自分でエンジンをかけない
  • 使用したい場合には、自動車を購入した販売店もしくは、最寄りの整備工場、JAFなどのロードサービスに相談する
  • ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)は、高電圧のバッテリーを搭載しているので、むやみに触らない
  • 発火するおそれがあるので、バッテリーのマイナス側のターミナルを外す
出典:トヨタ自動車

「エンジンを掛けない」のが大原則

一番大切なことは、「エンジンを掛けない」ということです。

エンジンを掛けようとすると、感電事故や、電気系統のショート等による車両火災が発生するおそれがあります。

では、自動車を移動したいときはどうすればよいのでしょうか。

一般社団法人 日本自動車工業会では「シフトレバーをニュートラルにして、(人が)押して移動させてください」としています。

つまり、一人が運転席でハンドルを操作し、他の人が車の後ろから押すということです。

専門家に見てもらってから使う

災害に遭ったときは、移動や運搬などに自動車を使いたいときでもあります。

しかし、水に浸かった自動車は火災や感電のおそれがある危険物です。

エンジンや室内などが浅くでも浸かっていたら、使用する前には専門家に見てもらいましょう。

修理できるかどうかは自動車保険しだい

水に浸かった自動車の修理には、任意の自動車保険は使えるのでしょうか。

これは、加入している自動車保険に、「車両保険」の特約が付いていれば保険金が支払われます。

つまり、自分が加入している自動車保険しだいということになります。

なお、「車両保険」の特約は、一般的な風水害が対象です。地震・噴火・津波による損害は補償されません。

地震などの損害を補償する特約は、また別に用意されているので、加入時に選択してください。

最後に、被災された方々に心よりお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復興をお祈りいたします。

動画:「浸水冠水した自動車の注意点」

【浸水冠水した自動車の注意点】
出典:日本自動車工業会
[シニアガイド編集部]