厚労省が新型コロナウイルスを防ぐための呼びかけを公開
「新型コロナウイルス感染症」を防ぐための呼びかけ
「新型コロナウイルス感染症」の流行を受けて、厚労省が「新型コロナウイルスを防ぐには」という、国民向けの呼びかけを公開しました。
この呼びかけは「新型コロナウイルス感染症」の位置づけや、日常生活で気をつけることなどが紹介されています。
厚労省の資料をもとにして、日常生活での注意点を紹介します。
「新型コロナウイルス」は風邪の一種である
「新型コロナウイルス感染症」とは、どんな病気なのでしょうか。
厚労省では「新型コロナウイルス感染症」は「ウイルス性の風邪の一種」であると位置づけています。
つまり、肺炎などの重症になる可能性が高いという特徴はありますが、基本的には「風邪の一種」なのです。
注意するのは「飛沫感染」と「接触感染」
「新型コロナウイルス」が感染する経路は、次の2つです。
- 【飛沫感染】
くしゃみ、咳などの飛沫とともにウイルスが放出され、そのウイルスが、他の人の口や鼻から入って感染します。 - 【接触感染】
くしゃみ、咳などを手で押さえたあとに、その手で周囲の物に触るとウイルスが付きます。他の人がそれに触れた手で口や鼻を触ると、粘膜から感染します。
感染から、症状が出るまでの潜伏期間は、1日~12.5日と幅広いのですが、多くは5~6日とされています。
「手洗い」と「咳エチケット」が重要
新型コロナウイルスは「風邪」ですから、感染を防ぐための方法も、風邪やインフルエンザと同じです。
具体的には「手洗い」と「咳エチケット」が重要とされています。
- 【手洗い】
外出先から戻ったときや、食事の前などに、石鹸やアルコールを使って、ていねいに手を洗う - 【咳エチケット】
くしゃみや咳をする際に、マスクやティッシュ、ハンカチ、袖を使って、口や鼻を押さえる
それぞれの方法については、下の図を見てください。
また、「持病がある人」や「高齢者」は、できるだけ人混みの多い場所を避けるように呼びかけています。
会社や学校は「休む」
予防をしていても、発熱などの症状が出るときがあります。
この時点では、普通の風邪なのか、新型コロナウイルスによるものかは判断できません。
厚労省では次のように呼びかけています。
- 発熱等の風邪の症状が見られるときは、学校や会社を休んでください
- 発熱等の風邪の症状が見られたら、毎日、体温を測定して記録してください
つまり、「風邪ぐらいでは休んでいられない」と思わず、学校や会社を休んで、自宅で療養することを呼びかけています。
無理をして学校や会社に行くことで、他の人へ感染を広めることを防ぐことが優先されているのです。
風邪でも会社を休む勇気を
厚労省が、このような呼びかけを公開したのは、「新型コロナウイルス」が広く流行したと判断したためです。
すでに、「新型コロナウイルス」は特定のルートで流行している病気から、一般的な生活をしていても感染する可能性のある病気へ段階が変わったのです。
今回の呼びかけでは、「手洗い」と「咳エチケット」に加え、「風邪でも学校や会社を休む」ように呼びかけています。
他の人への感染を防ぐためにも、無理をせずに休むことを考えてください。
さらに、何日も症状が続く場合は、新型コロナウイルス専用外来の受診窓口である「帰国者・接触者相談センター」に相談しましょう。