次に来る「オミクロン株 BA.2」と、どう闘えば良いのか!?

[2022/3/15 00:00]

変化が早い「新型コロナウイルス」

新型コロナウイルスの流行は、約2年間も続いています。

その原因の一つが、新型コロナウイルスの変化の早さです。

新型コロナウイルスは、変化が早く、次から次へと新しい種類が登場します。

これを「変異株」と言います。

たくさんある「変異株」の中でも、変化したことによって悪い性質が強くなったものを「懸念される変異株(VOC)」と言います。

つまり、VOCが、いま警戒すべき変異株と思えば良いでしょう。

2022年3月現在、VOCは4つあります。

  • ベータ株
  • ガンマ株
  • デルタ株
  • オミクロン株

以前、流行した「アルファ株」は、もうVOCに入っていません。

世界的に検出されることが減り、警戒の対象ではないと判断されると、VOCから外されます。

いまの主役は「オミクロン株」

VOCは4つありますが、現在、流行しているのは「オミクロン株」です。

東京都のデータを見ると、流行している変異株が、どんどん入れ替わっているのが分かります。

2021年5月には「アルファ株」が9割を超えていました。

しかし、8月には「デルタ株」に入れ替わりました。

そして、2022年1月には「オミクロン株」が主流となります。

このように、ほんの数カ月で、流行の主役が入れ替わってしまうのです。

出典:厚労省

感染力が強い「オミクロン株」

現在、流行の主役となっている「オミクロン株」は、どんな特徴を持っているのでしょうか。

厚労省の資料を見てみましょう。

  • 潜伏期間が約3日と短く、感染拡大のスピードが極めて速い
  • 基礎疾患などのリスクを持たない50歳未満の人は、感染しても症状は軽く、自宅療養で軽快している

つまり、以前の変異株よりも、感染力が強く、その代わりに症状が軽くなっています。

新規陽性者数のグラフを見ても、過去の流行に比べて、現在の「第六波」は山が高くなっていることが分かります。

「オミクロン株」によって、過去の何倍もの患者が発生しているのです。

出典:厚労省

そして、これだけ新規陽性者が増えると、重症や死亡に至る人の数も多くなります。

死亡者数の変化を見ると、「オミクロン株」が中心になってから、死者が増えていることが分かります。

「オミクロン株」では軽症ですむ人の方が多いとされていますが、甘く見てはいけない存在なのです。

出典:厚労省

次に来る可能性が高い「BA.2」

次に、「オミクロン株」の変化について紹介しましょう。

現在、主流となっている「オミクロン株」は、「BA.1」と呼ばれる種類です。

そして、いくつかの変異が加わった「BA.2」と呼ばれる亜種が登場しています。

「BA.2」は、「BA.1」よりも、さらに感染力が強いとされています。

東京都のデータを見ると、「BA.2」は、2011年12月に初めて検出されました。

そして、12月の0.7%から、1月の0.5%、2月の2.8%と、少しずつ割合が増えています。

このまま行けば、次の流行の主役になる可能性が高く、警戒すべき存在となっています。

出典:東京都

どんな変異株でも予防手段は同じ

新型コロナウイルスは、これまで、いくつかの変異株が入れ替わることで、流行が長期に及んでいます。

では、それぞれの変異株には、どのように対処すれば良いのでしょうか。

実は、私達にできる予防手段の基本は、これまでと同じで変わりません。

  • 三密を避ける
  • マスクの着用
  • 手洗い
  • 換気、環境衛生(除菌など)
  • ワクチンの接種

ただし、「オミクロン株」、そして亜種の「BA.2」では、感染力が強くなっています。

そのため、「家庭内での二次感染率が高く、高齢者や小児への感染が増加している」という報告があります。

つまり、これまで大丈夫だったからと、油断しないで、さらに厳重な予防手段を取る必要があります。

「新型コロナウイルス」との長い戦いで、身についた習慣もあれば、いつのまにかおろそかになった習慣もあるでしょう。

「BA.2」という新しい変異株が登場したことをきっかけにして、もう一度、身の回りの予防手段を点検ください。

[シニアガイド編集部]