在宅介護者で「訪問理美容サービス」を利用した人は、8割が好評価
在宅介護者へのアンケート
美容に関する調査研究機関 ホットペッパービューティーアカデミーが、「訪問理美容サービスに関する利用実態調査」の結果を公開しています。
2022年10月に行なわれたインターネット調査には、要支援/要介護者と同居している20歳以上の男女1,906人が回答しています。
訪問理美容サービスを利用した人は27%
回答者のうち、ここ1年以内に、訪問理美容サービスを利用した経験がある人は「27.1%」でした。
サービスを利用した場所は、デイサービスなどの「通所の介護施設」が7割、自分の「自宅」が3割ほどです。
わずかですが、両方でサービスを受けた経験のある人もいます。
8割以上の人が良い評価
訪問理美容サービスに対して、良い評価をしている人は8割を超えます。
具体的な効果としては「笑顔になる」が多く、髪を整える気持ちよさを感じている様子がうかがえます。
「ヘアカット」が中心で、「シャンプー」は半分ほど
訪問理美容サービスの内容は「ヘアカット」が中心です。
「シャンプー」をする人は半分ほど、「ひげそり/産毛(うぶげ)そり」をする人は3分の1ほどです。
カット料金の平均は2千円
訪問理美容サービスのカットの料金は、「通所の介護施設」で行なう場合で「平均 2,147円」でした。
今回の調査結果にはありませんが、「自宅」の場合も見てみましょう。
例えば、東京都台東区の場合、23区東部を対象にしたNPO法人の場合、カット料金は4,200円となっています。
また、対象が要介護4ないし5に限られますが、区の補助によるサービスでは、1回1,000円でカットできます。
だいたい、この2つが上限と下限と思えば良いでしょう。
なお、同じサービスを受けるのであれば、まとめてたくさんの人をカットできる「通所の介護施設」の方が割安です。
「ベッド上」でも「車いすに座ったまま」でも大丈夫
訪問理美容サービスを利用したことのない人に、その理由を聞いています。
一番多いのは「迎える準備が必要そう/大変そう」でした。
しかし、実際にNPO法人などに訪問理美容サービスに依頼すると、「寝たきり」「座位がとれない」「意思の疎通ができない」の状態でも、たいていは対応してもらえます。
状況に応じた専用の器具が用意されており、ベッドに寝たままや、車いすに座ったままでも、ヘアカットができます。
もちろん、切った髪の毛も片付けてもらえます。
それでも、不安があれば、予約の際に相談してみましょう。
介護生活で長く伸びていた髪がカットされ、さっぱりとした髪型になるのは、本人にとっても、家族にとっても大きな喜びです。
まず、自分の地域でも利用できるかどうか、「日本理美容福祉協会」のホームページで検索してください。
もし、サービス地域に該当していなかったら、通っている「通所の介護施設」や、もよりの市区町村の福祉担当窓口で相談してみましょう。