盗まれた自動車で多いのは「ランドクルーザー」。2年連続で1位
前年より1割増えた自動車盗難
一般社団法人 日本損害保険協会が、自動車の盗難についての調査結果を公開しています。
これは、損害保険会社21社によるもので、盗難に対して保険金が支払われた事例を対象としています。
2022年の自動車の盗難件数は「2,656件」で、前年よりも1割増えています。
支払われた保険料の平均は、「235万4千円」でした。
盗難が多い車種は2年連続で「ランドクルーザー」
一番盗難が多かった車種は、「ランドクルーザー」でした。
「ランドクルーザー」の1位は2年連続です。
「ランドクルーザー」は、盗難された自動車全体の16.9%を占めています。
2位は「プリウス」、3位は「アルファード」でした。
いずれも、トヨタ製で、特に「ランドクルーザー」と「アルファード」は高級な車種です。
盗難対象となるのは、転売する際に高く売れる人気のある車種です。
該当車種のオーナーの方はご注意ください。
誰でも使える新しい手口
自動車の盗難では、新しい手口が次々に登場しています。
ここでは、2つ紹介しましょう。
「リレーアタック」という手口は、自動車を起動するためのスマートキーの電波を盗用します。
犯人の1人がスマートキーのある場所に近づきます。
そして、スマートキーから発信されている微弱な電波を特殊な機器を使用して、車両の側にいる共犯者に電波を増幅して中継します。
すると、そこにスマートキーがあるかのように自動車のロックを外すことができます。
もう1つの「CANインベーダー」は、自動車の内部で使われているCANというネットワークを乗っ取ります。
具体的には、自動車の一部を開けて、内部の配線に専用の端末を接続します。
これでシステムに侵入できるので、あとはロックを外して自動車を動かすことができます。
「リレーアタック」や「CANインベーダー」のための専用機材は、インターネットで購入可能です。
つまり、技術的な知識がなくても、ネットで機材を購入しさえすれば、誰でも盗難を試みることができます。
これに対抗するためには、ハンドルロックやタイヤロックなど、物理的な仕組みで自動車を運転できないようにする防犯機材が有効です。
いろいろな製品が用意されていますので、ぜひ導入を検討してください。