盗難が多い車種は「プリウス」。都道府県では「大阪府」
自動車関係の盗難事故の統計
一般社団法人 日本損害保険協会が、「自動車盗難事故実態調査」の結果を公開しています。
これは、損害保険会社19社が、2017年11月の1カ月間に保険金を支払った自動車盗難事故の詳細を調べたものです。
盗難された車両の保険金は300万円を超える
2017年11月に、保険金が支払われた車両本体の盗難件数は「278件」でした。
そのうち、車両が発見されたのは「66件」だけで、残りの「212件」は未発見のままです。
つまり、一度盗まれてしまうと、7割以上の確率で車両が見つかりません。
支払われた保険料の平均は、車両が発見された場合で「82万2千円」、未発見の場合は「306万2千円」でした。
未発見の車両の保険金が300万円を超えたのは初めてです。
車両本体の盗難が多いのは「プリウス」
一番盗難が多かった車種は、「プリウス」でした。
2位は「ランドクルーザー」、3位は「ハイエース」です。
上位は乗用車が多いのですが、8位にトラックの「キャンター(三菱ふそう)」「フォワード(いすゞ)」が入っています。
盗難対象となるのは、転売する際に高く売れる人気のある車種です。該当車種のオーナーの方はご注意ください。
車両の盗難が多いのは「大阪府」
都道府県別に車両本体の盗難件数を見ると、一番多いのは「大阪府」で20.9%を占めています。
以下、愛知県、茨城県、埼玉県、千葉県が、車両盗難事故の多い県です。
順位の変動はありますが、車両の盗難が多い都道府県は変わっていません。
車上ねらいのターゲットが「カーナビ」に変化
自動車本体ではなく、社内の荷物や外装部品などを対象にする盗難を「車上ねらい」と言います。
2017年11月には「577件」が発生し、1件当たり平均で「35万3千円」の保険料が支払われています。
自動車本体の盗難よりも件数が多く、車上ねらいにも注意が必要です。
今年は、車上ねらいのターゲットが大きく変わっています。
1位は「カーナビ」、2位は「ゴルフバッグなどのスポーツ用品」、3位は「金銭、カード」です。
カーナビの盗難は全体の15%以上を占めており、昨年の2倍に増えています。
車上ねらいで狙われやすい高級ミニバン
車上ねらいで盗難に遭う車種の1位は「プリウス」でした。
しかし、2位と3位には「ヴェルファイア」「アルファード」と高級ミニバンが並びます。
車上ねらいで狙われる車種は、金目の物が置かれている可能性がある高級車が多いようです。
大阪は「ゴルフバッグ」、愛知は「カーナビ」が狙われる
車上ねらいの多い都道府県の1位は「大阪府」でした。
2位は「愛知県」、3位は「千葉県」です。
上位の県は、それぞれ盗難の対象が異なっています。
大阪府は「ゴルフバッグなどのスポーツ用品」、愛知県は「カーナビ」、千葉県は「タイヤ、ホイール」の被害が多いという特色があります。