10月から最低賃金が平均「1,002円」へ引き上げ。7割以上の企業が賃上げ予定
[2023/8/12 00:00]
時給1,000円を超えた「最低賃金」
2023年度の「最低賃金」が7月に決定されました。
例年通りであれば、10月から適用が始まります。
「最低賃金」制度は、国が賃金の最低限度を定める制度です。
労働者を雇用する会社は、その最低賃金額以上の賃金を支払う必要があります。
2023年度の「最低賃金」の特徴は、時給の平均金額が「1,000円」を超えたことです。
最低賃金の全国平均は「1,002円」となりました。
最低賃金の金額は都道府県単位で決められます。
もっとも高い東京都は、2022年度の「1,072円」から41円引き上げられ、2023年度は「1,113円」となりました。
7割以上の企業が「賃上げ」を予定
最低賃金の引き上げに対して、企業は、どのような対応をするのでしょうか。
調査会社の帝国データバンクによれば、7割以上の企業が「賃上げ」を予定しています。
業界によっては「賃上げ」が必須
回答した企業の現時点の平均時給は「1,086円」で、2023年度の平均時給を超えています。
しかし、業界による差が大きく、いくつかの業界では「賃上げ」を避けることができません。
また、「最低賃金を下回るパートさんの賃金引き上げはもちろんだが、最低賃金を上回っているパートさんとの差にも配慮しなければならない(飲食料品卸売)」というコメントもありました。
つまり、雇用者全体の賃金のバランスを取るために、すでに最低賃金を超えている人も、現在の時給が上がる可能性があります。
時給がベースの給与を受け取っている人は、10月に最低賃金が上がった後の変化に注目してください。