50歳から使えるJRの割引会員制度【2017年度版】
【お知らせ】この記事は2017年5月11日に内容を更新しました。
大きく変わったJRのシニア割引制度
2017年3月は、JRグループのシニア向け割引制度にとって、1つの節目となりました。
3月31日付けで、JR九州の「マイ・ウェイ・クラブ」とJR北海道の「悠遊旅倶楽部」という、それぞれの会社が独自に行なっていたシリア向け割引制度が終了したのです。
しかし、JR四国の「四国エンジョイクラブ」は健在ですし、JR九州も乗り放題チケットを中心にした「ハロー! 自由時間クラブ」が新しく始まりました。
南から順番に、各社のシニア向け割引制度を見ていきましょう。
3日間乗り放題きっぷがある「JR九州」
JR九州が2016年7月1日から始めた「ハロー! 自由時間クラブ」は、女性50歳から、男性60歳から利用できます。
Webのみで会員登録でき、入会金/年会費もかかりません。
最大の特徴は、会員限定のフリーパス「ハロー! 自由時間パス」です。
「北部九州エリア版」は8,500円、「全九州エリア版」は16,000円で、新幹線や特急列車も含めて乗り放題です。
このフリーパスは、購入日の翌日から、任意の3日間有効で、年末年始やGW期間も含めて1年間いつでも利用できます。
普通車指定席も6回まで利用できますが、インターネットによる指定はできず、窓口のみとなります。
このフリーパスだけでも、会員登録するメリットがありますが、ほかにも、ネット限定の割引きっぷが用意されています。
例えば、「博多から鹿児島中央」の片道が10,450円のところ、7,000円になります。
ハロー! 自由時間クラブ
特急が3割引きになる「JR四国」
「四国エンジョイ倶楽部」は、女性55歳以上、男性60歳以上が対象です。
申し込みは、JR四国および、土佐くろしお鉄道の駅の窓口に行く必要があります。
また、年会費が1,500円かかります。
しかし、すぐに会員カードが発行され、その日から使えます。地域外の人は、四国に旅行した際に、駅の窓口で申し込みすれば良いでしょう。
割引内容は、JR四国内の切符と特急券を往復で購入すると、30%割引となります。
例えば、高松と徳島の切符は、5,280円が3,680円へと、1,600円安くなります。
これぐらいの距離に1回乗車すれば、年会費の元がとれることになります。
なお、切符は往復で購入するという制限があるので注意してください。また、寝台列車は割引になりません。
グリーン車の乗り放題もある「JR西日本」
JR西日本の「おとなび」は、男女問わず満50歳以上であれば、会員登録は無料です。
会員登録はネットで行なえます。
JR西日本線・智頭急行線・JR西日本宮島フェリーが3日間乗り放題になる期間限定のフリーパス「おとなびパス」が購入できます。
普通車用が18,000円、グリーン車用が22,000円です。
また、インターネット予約「e5489」で、JR西日本線の新幹線や特急列車が3割引になります。
パッケージツアーが中心の「JR東海」
JR東海の「50+(フィフティ・プラス)」は、男女問わず50歳以上が対象です。
申し込みはネットで行えます。入会金/年会費は無料です。
会員向け旅行プランを「for50+」というブランドで提供しています。
旅行プランの出発地は、東海地方にかぎらず、首都圏や関西も対象となっているので、東海道新幹線で旅行を考えている場合は、チェックしてみましょう。
50+|JR東海
大人の休日倶楽部で、共通フリーパスがある「JR東日本」と「JR北海道」
JR東日本とJR北海道は提携が進んでおり、シニア向け割引制度の「大人の休日倶楽部」も共通化されています。
「大人の休日倶楽部ミドル」は、男性が満50歳~64歳、女性が満50歳~59歳です。
Suica付の「大人の休日倶楽部ミドルカード」というクレジットカードへの入会が義務で、決済もこのカードで行ないます。
「大人の休日倶楽部ミドル」年会費2,060円+カード年会費515円がかかります。初年度の会費が無料になるキャンペーンが行なわれていることが多いので、確認してください。
最大の特典は、「大人の休日倶楽部パス」というフリーパスです。
- JR東日本全線エリア 4日間乗り放題 15,000円
- JR東日本全線+JR北海道全線エリア5日間乗り放題 26,000円
- JR北海道在来線全線エリア5日間乗り放題 16,250円
の3つが用意されています。
(1)と(2)は、エリア内の新幹線も含めて、この値段なので格安と言って良いでしょう。
(3)は北海道新幹線が対象外で、チケットの販売もJR北海道のエリア内に限られていますので、注意してください。
大人の休日倶楽部|JR東日本
大人の休日倶楽部|JR北海道
一般向けの割引制度とも比べて、良い選択を
JR各社のシニア向け割引制度を見ていると、フリーパス中心の「JR九州」「JR西日本」「JR東日本」「JR北海道」と、割引中心の「JR四国」に分かれています。
「JR東海」については、専用パッケージツアーの販売が中心で、やや物足りないところです。
むしろ、JR東海で東海道新幹線を使用する場合は、年代を問わずに利用できる「エクスプレス予約」と「プラスEX」という予約割引制度がありますから、こちらを検討してください。
自分の旅のスタイルに合わせて、シニア向け、一般向けを問わず、有利な制度をうまく選んで利用しましょう。
エクスプレス予約|JR東海
JRグループ共通の「ジパング倶楽部」
最後に「ジパング倶楽部」について簡単に紹介しておきましょう。
「ジパング倶楽部」は、男性65歳以上、女性60歳以上を対象とする、JRグループ共通のシニア向け割引制度です。
日本全国のJRきっぷが年間20回まで最大30%割引という特典が、最大の魅力です。
JRグループ各社ごとに、独自の特典をつけて差別化を図っていますから、よく乗車するエリアで入会したほうが特典が使いやすいでしょう。
なお、JR北海道については、JR東日本のジパング倶楽部への加入となります。