家族が入院する時に用意する物品リスト

[2018/5/17 03:45]

「入院」と聞いて揃えるもの

病気やケガによる急な入院の際に、本人は病院から動けないことがほとんどです。その場合は、連絡を受けた家族が入院生活に必要な道具を準備する必要があります。

大きな病院では入院に際して必要な物のリストを渡してくれますが、あると便利なものも含めて、とりあえず必要なもののリストを作ってみました。

入院手続きに必要なもの

入院時の手続きに必要な物品です

健康保険証、高額療養費限度額認定証などの証明証、診察券
保険証や証明証は、保険診察や高額療養費制度の利用に必要です。以前に、その病院を利用したことがあれば診察券も持って行きます。
現金
入院に際して入院保証金が必要な場合があります。事前に確認しましょう。
筆記用具(ボールペン)、印鑑
筆記用具と印鑑は、入院同意書などの書類に署名捺印するために必要です。印鑑は朱肉を使うものを用意します。

当面の入院生活に必要なもの

入院生活を送る際に必要な物品です。

パジャマ等の寝衣(しんい)
入院中はパジャマ姿で過ごすことが多くなります。最近は、1日数百円で毎日着替えできるレンタルサービスが普及しており、病院の窓口や売店で申し込めます。私物を持ち込む場合は、病院によっては、前開きするものなどの指定がありますので確認してください。
ガウンやカーディガンなどの羽織るもの
病室は常時エアコンが入っていて肌寒いことがあるので、季節を問わず羽織る上着が必要です。
着替えの下着
下着類は2~3日分を用意し、必要に応じて洗濯します。レンタルのパジャマと一緒に回収し、私物を洗濯してくれるサービスも増えています。
タオル
フェイスタオルが数本あると便利です。これもレンタルサービスが普及していて、パジャマとセットになっていることが多いようです。バスタオルのレンタルもありますが、意外と使いませんので、慎重に選びましょう。
歯ブラシ、歯磨き粉
歯ブラシや歯磨き粉は旅行用のセットを買うか、使い慣れたものを持って行きます。
割れないコップ
コップは取っ手が付いている樹脂製のものが便利です。
シャンプー、ボディシャンプー
長期入院中はシャワーを使うので、シャンプーとボディシャンプーが必要になります。使わないときは片付けておけるように小さめの容器を選びます。旅行用のセットを使うと便利です。使い慣れたスポンジや垢すりタオルなどがある場合は持って行きます。
ティッシュペーパー(ボックスタイプ)
ティッシュペーパーは意外に量を使うので、ボックスタイプを一箱持って行った方が便利です。病院の売店でも売っていますが、少し割高です。
履物(すべりにくいもの)
入院中は、手術後のリハビリなどで、かなり歩きます。履物はかかとが高いものは避け、スニーカーなどのすべりにくく歩きやすいものを選びます。布ぞうりなども便利ですが、スリッパやサンダルのたぐいが禁止されている病院もあるので、購入前に確認しましょう。
現在服用している薬
入院中は現在服用している薬を病院側で預かり、院内で処方する薬といっしょに管理されることがあります。入院時に、薬の実物と「おくすり手帳」を持っていきましょう。常用しているサプリメントがある場合は、それも見てもらいます。

入院中にあると便利なもの

必須ではありませんが、あると便利なものも挙げておきます。

A4クリアファイル
入院中は、医師から説明用のコピーやパンフレットを渡されることが多いので、A4クリアファイルがあると便利です。4~5枚用意しておきましょう。
ノート
入院中は、病状の説明などメモを取ることが多くなります。ノートに記入しておくと、なくなりにくく、あとで振り返りやすいのでお勧めです。
スマートフォン/携帯電話用充電器
入院中は、スマートフォンや携帯電話が、外の世界への窓です。電池切れにならないように、充電器を用意しましょう。
テレビ用イヤフォン
病室内のテレビを見るときはイヤフォンを使います。テレビがベッドサイドにあっても、こちらが寝ている状態なのでケーブルの長さが3mか5mの長いものが向いています。寝ながら音だけ聞いているときは片耳用が便利です。
千円札
病室内のテレビはプリペイドカードを購入し、テレビのスロットに入れることで一定時間視聴できるタイプが主流です。プリペイドカードの販売機は千円札しか使えないことが多いので、カード購入用に千円札を数枚用意しておきましょう。個室ではテレビの視聴に課金されない場合もあります。
ラジオ
病状が厳しいときや深夜は、テレビよりもラジオの方がなじみます。イヤフォンは両耳用にしておくと、耳栓代わりにも使えます。
洗濯バサミ
タオルなどを干すのに使います。大きめの洗濯バサミを使って、ナースコール用のケーブルをベッドの柵に固定している人もよく見かけます。
S字フック
100円ショップなどで売っている金属製のS字フックがあると、バッグやレジ袋を下げるのに便利です。2~3個用意しておきましょう。
読書用LEDライト
病室のベッドには、LEDや蛍光灯のアーム式スタンドが付属しています。しかし、これは照らす範囲が広く、病院の消灯時間中に使うと、隣のベッドまで光が漏れます。照らす範囲が狭い乾電池式のLEDライトがあると読書に便利です。
ティーバッグ
病院内でお湯が使える場合は、ティーバッグを用意しましょう。普通の紅茶以外にフレーバーティや日本茶なども用意すると気分が変わります。病室の温度が低めに設定されている場合は、生姜系のフレーバーティーが有効です。
箸、スプーン、フォーク
病院で提供される食器類は樹脂製のものが多いので、使い慣れた箸やスプーン、フォークを用意すると気持ちに張りが出ます。
大きめのポストイット
入院中は検査やリハビリ、見舞客との談話などで、ベッドを離れていることがあります。看護師さんへのちょっとした伝言やメモなどは、大きめの黄色いポストイットがあると見落としがなくて便利です。
ペットボトルカバー
入院中に冷たい飲み物を飲むにはペットボトルに頼ります。できるだけ温まりにくくするために、ペットボトルカバーが有効です。厚手で温まりにくい素材を使ったものを選びましょう。
歯ブラシケース/歯ブラシ立て
歯ブラシケースや無印良品で売っている「歯ブラシスタンド」があると、コップを歯ブラシに取られないので便利です。
義歯/ケース
入れ歯を使っている人は、洗浄用のケースも用意しましょう。ポリデントなどの固定剤を使っている人は、それも持っていきます。
シェーバー
男性が入院中にヒゲを剃るには電気カミソリが便利です。あまり大げさなものよりも、シンプルな乾電池式の方が邪魔になりません。
ウェットティッシュ
手が洗えないときには、ウェットティッシュを使います。これも意外と量を使うので、大きめのパッケージを用意しましょう。
清拭剤(せいしきざい)
お風呂に入れないときに体を清潔に保つのに使います。液体タイプやスプレータイプのほか、泡タイプなどもあるので、好みに応じて選びましょう。
マスコット
入院中は、いつも周りに他人はいるのですが、身近な人が居ないというさみしさに襲われることがあります。小さくてかわいいぬいぐるみがあると気が紛れます。

おむつとその周辺

大人用おむつ
大人用のおむつは、以前は持ち込みが多かったのですが、今は病院で用意されていて、1枚単位で精算するのが普通です。
おしりふき
大人用がないときは、赤ちゃん用でも流用できます。意外と多く使うので、2パック用意しておき、片方がなくなったら補充するのがコツです。

ベッドの周囲で過ごす日常生活

入院生活は、診察や検査、手術などの非日常的な時間と、ベッドの周辺で過ごす日常生活が入り混じった時間です。ベッド周囲に限定されるとはいえ、日常生活ですから、いろいろな物品が必要になります。

限られたスペースですから、あまり物が多くなり過ぎないように気をつけて、不要なものは自宅へ持ち帰るなどしてあげましょう。

【お知らせ】この記事は、2018年5月17日に内容を更新しました。

[シニアガイド編集部]