自宅でできる、もう1つの働き方「クラウドワーキング」体験者の声

[2016/2/29 15:10]
シニア世代向けのコワーキングスペース「合同会社 匠和倶楽部」

インターネットで働く「クラウドワーキング」

「クラウドワーキング」とは、仕事の受発注や納品などを、すべてインターネット上で行なう働き方です。

パソコンやスマホがあれば働く場所を選ばないことや、納期を守れば働く時間帯が自由になること、などの利点があります。
自分の事情に合った働き方が選べることや、仕事の少ない地方在住でも働くことができるため、定年退職後の働き方としても注目され始めています。

クラウドワーキング大手によるシニアの調査

このクラウドワーキングの大手である「クラウドワークス」が、自社でクラウドワークの経験がある、50歳以上の男女のシニアにアンケートを行ない、約480人の回答を集めました。

実際に、インターネット経由で働いているシニアが、クラウドワークに対してどのような感想を受けたのか紹介しましょう。

クラウドワーキングする理由は「生きがい」

「クラウドワーキングする理由は何ですか」という問には、「自分磨き・自己成長」「老後の趣味・生きがい」と回答している人が半数以上を占めています。「収入の確保」という回答は16%に留まっています。

働く理由は「自己成長」と「生きがい」が多い

毎日パソコンを使う人が9割

クラウドワークには、パソコンが欠かせません。

「ほぼ毎日使う」という人が93%を占めています。

使いこなす能力については、「メールやインターネットが少し使える」が20%、「オフィス系ソフトが使える」が50%、「専門的なソフトまで使える」が30%でした。

パソコンの使いこなし。クラウドワーキングに「PCスキル」は欠かせない

「パソコンを使いこなす能力を伸ばすために学習をしているか」という質問には54%の人が「はい」と答えています。

左は「パソコンの利用頻度」、右は「使いこなすための学習の有無」

生活費は不足気味

「現在の生活費が十分であると感じますか」という問に対し、「必要分より不足」「不足しすぎている」と回答した方が63%でした。半数以上の人は生活費が不足気味であると感じています。

これを補う手段としては「アルバイト・パート」を挙げる人が多く、「個人事業主」や「再就職」が続きます。

左は「生活費の過不足について」、右は「それを補う手段」

定年後も働きたい人は約6割

「働くことに生きがいを感じていますか」という質問に対して、78%の方が「感じている」と答えています。

また、「定年後も働きたいか」という質問に対して、57%の方が「働きたい」と答えています。

左は「働くことへの生きがいについて」、右は「定年後の働き方」

シニアは働く意欲がある

アンケートへの回答には、シニアの働く意欲の強さが表れていました。

クラウドワーキングは新しい働き方の1つですが、仕事の内容は千差万別で、アンケートへの回答のようにパソコンを使いこなす能力を必要としない仕事から、デザインやシステム開発の外注など専門的な仕事まで、幅広く用意されています。

一方で、技術を必要としない仕事では単価が安い仕事が多く、時間がかかるわりには稼ぎにくい側面もあります。

次回のアンケートでは、ぜひ「クラウドワークにかけた時間」、「それによって得た対価の感想」などの項目が用意されると、クラウドワーキングの実態がより良く伝わり、有益な調査となるでしょう。

[シニアガイド編集部]