自分が介護を受けるなら「病院」か「施設」、配偶者なら「自宅」
政府による介護についての調査結果
内閣府が行なった「平成24年度 高齢者の健康に関する意識調査」から介護についての項目を紹介します。
この調査は、55歳以上の男女1,919人から、調査員が直接聴取して回答を得た、信頼性の高いものです。
自分が介護を受けるなら「病院」か「施設」
「もし仮に,あなたの身体が虚弱になって,日常生活を送る上で,排泄等の介護が必要になった場合,どこで介護を受けたいですか。」という質問に対する回答です。
要素別で見ると、「自宅」が一番多く、「病院」と「介護老人福祉施設」、「介護老人保健施設」が続きます。
しかし、「自宅」か、それ以外かという見方をすると、自宅以外の病院または施設が多くなります。
なお、介護老人福祉施設は、主に「特別養護老人ホーム」などの長期間入所できる老人ホームを指します。介護老人保健施設は、「老健」とも呼ばれ、比較的短期間の入所でリハビリを行なって自宅に戻れることを目的としています。
配偶者はできるだけ「自宅」で介護したい
「もし仮に,あなたの配偶者のお身体が虚弱になって,日常生活を送る上で,排泄等の介護が必要な状態になった場合,どこで介護を受けさせたいですか。」という質問では、傾向が変わります。
「自宅」がぐっと増えて45.4%に達し、病院や施設の合計を上回ります。
自分の場合は、面倒を掛けたくないので病院や施設に入るが、配偶者の場合はできるだけ自宅で介護したいという傾向がわかります。
介護費用は、年金や貯金でまかないたい
最後に「子どもに介護などの世話を受けたり,老人ホームに入居したり,在宅でホームヘルプサービスを受けたりする場合に,ある程度の費用が必要になりますが,それはどのようにしてまかなうことになると思いますか。」という質問で、介護費用をまかなう資金のでどころを聞いています。
「年金」が一番多く、次に「貯金」が続きます。
「子供からの援助」「自宅を担保にした借金」「資産の売却」などの方法も挙がっています
しかし、年金以外にあてになる資金が見えにくいということもありますが、「わからない」も10%あり、不安を感じさせます。
将来の介護に備えて、イザというときにむけての貯金や、自宅を担保にして生活費が借りられるリバースモーゲージなどの手段についても知識が必要となりそうです。