震災などで被災したときの支援制度をまとめた国のパンフレット

[2016/4/27 00:01]
「被災者支援に関する各種制度の概要」(表紙)

被災者支援の制度をまとめたパンフレット

この度の平成28年熊本地震により、被災された方々に心からお見舞い申し上げます。

地震や風水害など、天災による災害が多い我が国では、被災した際の支援策がたくさん用意されています。

しかし、これらの支援策は数が多く、また、自分から申請して手続きを進めないと、支援が受けられないものがほとんどです。
とりあえず、どんな支援制度が用意されており、自分がその制度に該当するのかどうかを調べるだけでも、簡単にできることではありません。

そういうときのチェックに使えるのが「被災者支援に関する各種制度の概要」という内閣府によるパンフレットです。

PDFファイルで無償公開されており、下記のリンクから、パソコンやスマホなどにダウンロードすることができます。

「被災者支援に関する各種制度の概要」(PDF)

簡潔にまとまった必要な情報

A4版で49ページの、このパンフレットには、たくさんの制度が紹介されています。

そして、「被災後のくらしの状況から支援制度を探す」という目次があるので、「住まいを建て替え・取得したい」「住まいを補修したい」などの目的から、適用できそうな制度を探すことができます。

紹介されている制度の中から、住宅再建の柱である「被災者生活再建支援制度」を見てみましょう。

これは、「給付」型の支援で、住宅が全壊し再建する場合には、最大で300万円まで支給されます。紹介は簡潔ですが、必要十分な情報量で、とりあえず自分が使える制度かどうか判断することができます。

各項目には「活用できる方」と「お問い合わせ先」が紹介されているので、支援状況と連絡先も確認できます。

なお、住宅関係では、「住宅金融支援機構」の「災害復興住宅融資」など被災された方専用の貸付制度なども紹介されています。

パンフレットの内容の一例「被災者生活再建支援制度」

「罹災証明書(りさいしょうめいしょ)」の発行

パンフレットの紹介はここまでですが、関連情報を2つ。

報道によれば、いくつかの自治体では、被災状況を証明する「罹災証明書(りさいしょうめいしょ)」の発行も始まったようです。

罹災証明書は、被災者支援制度を利用する際に、必要とされることが多いので、自宅に被害を受けた方は、必ず申請して証明書の交付を受けましょう。

罹災証明書の概要

罹災証明書の交付までの流れ

地震保険の問い合わせ

また、地震保険に加入されていた方は、窓口での調査受付が始まっています。

地震保険の被災調査は、罹災証明書とは、別の調査が行なわれますので、こちらも忘れずに申請しておきましょう。

地震保険の保険証などがない場合でも、損保協会の「自然災害損保契約照会センター」で契約内容などを確認することができます。

自然災害損保契約照会センター

地震保険の家屋の損害は、罹災証明書によらず、独自の調査が行なわれる
[シニアガイド編集部]