地震保険に入るのを迷ったときに見てほしい4つの図と表
地震保険の加入を迷っている方にお見せしたい図表
この度の平成28年熊本地震により、被災された方々に心からお見舞い申し上げます。
地震によって被害を受けた家の映像をニュースで見ていると、震災の恐ろしさが改めて感じられます。
しかし、地震の直後は「やっぱり地震保険に入っておいた方が良いのかなぁ」と思っていても、実際に地震保険に加入するところまで進む人は、そんなに多くありません。
あんなに大きな被害があった東日本大震災でも、その前後の2年間で、地震保険の加入率は全国で3.4%しか上がりませんでした。
そこで、地震保険に入ろうかどうしようか迷っている方に、ぜひごらんいただきたい4つの図と表を紹介します。
日本では世界の地震の10分の1が起きている
まず、気象庁が公開している、世界の地震分布の地図です。
これは、一定の大きさの地震の震源を赤い点で表したものです。
ご覧のように、日本列島は赤い点が連続した帯で覆われていることがわかります。
「日本の面積は、世界の1%未満だが、世界の地震の10%が起きている」とされています。
日本のほとんどの場所では、30年以内に大きな地震に遭う可能性がある
もちろん、いくら日本では地震が起こりやすいと言っても、広い日本列島の中では、地震が起きやすい場所と、起きにくい場所があります。
しかし、政府の地震本部が公開した地図を見ると、今後30年以内に震度6弱以上の大きな揺れに遭う可能性は、ほとんど全域であることがわかります。
可能性が「0(ゼロ)」の場所は白い点で表示されるのですが、離島以外では見つけられません。
なお、熊本県で震度6弱以上の大きな揺れに遭う確率は「3~6%」と「6~26%」の部分が交じり合っています。
つまり、熊本は、この予測の中では、特に地震が起きやすい場所とは思われていなかったことがわかります。
もっと地震が起きやすいと想定されている県が、たくさんあるのです。
地震保険の保険料で地震の起こりやすさがわかる
地震の起こりやすさを見るときに、上の予想図以外で参考になるのが、地震保険の保険料です。
地震保険は政府がバックアップしているとはいえ、保険商品として成立するように、保険料が設定されています。
簡単に言うと「地震の被害を受けやすい県は保険料が高く、地震の被害を受けにくい県は保険料が安く」なっています。
なお、熊本県は、保険料が一番安い県の1つでした。一番保険料が高い都道府県では、熊本県の3倍以上も保険料が高く設定されています。
つまり、熊本県よりも、もっと地震による被害を受ける可能性がある都道府県の方が多いのです。
地震の被害を受けた県では地震保険の加入率が上がる
地震保険の世帯ごとの加入率は、全国平均で28.8%です。
しかし、都道府県ごとの加入率の差は大きくなっています。
加入率が一番高いのは「宮城県」で50.8%、一番低いのは「長崎県」で、13.6%です。
今回、被害が大きかった「熊本県」では28.5%で、ほぼ全国平均並みでした。
なお、この記事のはじめに、東日本大震災の前後の2年間で、全国の加入率が3.4%しか上がらなかったとお話しました。
しかし、同じ2年間で、宮城県では33.6%から48.5%へと、加入率が14.9%も増えました。
同様に、阪神・淡路大震災の前後2年間で、兵庫県では加入率が4.8%から10.2%へと、倍以上に増えています。
つまり、大きな被害を受けられた地域の方々は、地震保険の必要性を感じて、地震保険に加入される方が増えるのです。
持家をお持ちの方で、まだ地震保険に入っていらっしゃらない方は、ぜひ、もう一度ご検討ください。