都内の高齢者の半数は、自分で食事を作って食べている
東京都内の高齢者への面接調査
東京都が5年置きに行なっている「高齢者の生活実態」という調査の速報が出ています。
この調査は、東京都内に在住の高齢者の実態を調べるもので、都による高齢者対策の基礎となるデータです。
今回は、65歳以上の高齢者4,390人に面接して行なわれています。回答者の平均年齢は74.8歳でした。
今回は、高齢者がどのように生活しているのかを中心に紹介します。
グラフは、速報のデータを基にして編集部が作成しました。
半分以上の世帯が、単身か夫婦二人暮らし
「現在の家族構成」は、単身世帯(一人暮らし)が21%、夫婦のみが37%でした。
単身または夫婦のみの世帯が半分以上となっています。
親子などの2世代世帯も31%ありますが、3世代以上の世帯は少なくなっています。
6割以上の人が配偶者と暮らしている
「配偶者の有無」では、62%の人が「配偶者あり」と回答しています。
配偶者と「死別」または「離別」した人は、合わせて30%程度です。
「未婚」の人が少ないのは年代の特性でしょう。
自分で調理をしている人が半数を越える
「食事の状況」では、「自分で調理している」人が55%で、半数を越えています。
次は「配偶者が調理している」で約30%でした。
「惣菜やインスタント食品を購入」「配食サービス」「外食」などの人は少数派で、9割以上の人は、自分または家族が調理した食事を摂っています。
健康状態が「普通」か「良い」人が7割以上
「自分の健康状態」については、「良い」または「まあ良い」としている人が45%でした。
「普通」としている人が31%なので、自分の健康状態が「普通」以上と感じている人は76%でした。
全体の4分の3の人は、自分の健康状態が悪くないと感じています。
自立した生活を送っている人が9割を越える
日常生活に介護・介助が必要かどうかを、「日常生活動作(ADL)」という指標で聞いています。
ADLについては、下に表を掲載していますので、参照してください。
90%以上の人のADLは「ランクJ」で、自立した生活が可能な状態です。
介助が必要な「ランクA」は5%、介護が必要なランクBとランクCは、合わせて3%弱でした。
さきほどの健康状態に対する回答もあわせて考えると、都内の高齢者は、たぶん若い世代が想像している以上に、元気に暮らしている人が多いことがわかります。