エンディングノートも遺言書も、自分に必要と思っている人は4分の1程度
[2016/7/17 00:00]
医療・人道援助活動を行なう「国境なき医師団日本」が、「終活と遺贈に関する意識調査2016」という調査結果を公開しています。
この調査は、全国の15歳~69歳の男女を対象にインターネットで行ない、有効サンプル1,000名の結果を集計したものです。
ここでは、終活についての調査結果を見ていきましょう。
エンディングノートを書く気があるのは4分の1程度
終活の1つの手段として、「エンディングノートを用意しておきたいか」と質問しています。
エンディングノートとは、緊急時に、身近な人に知っておいてほしいことをまとめたノートです。法的な拘束力はありませんが、自分の意思を知っておいてもらうための手段です。
「準備しておきたい」という人は28.6%でした。
回答者全体の、だいたい4分の1程度に留まっています。
「準備は大事だと思うが、自分には必要ない」と「準備をしておく必要はない」が70%以上を占めます。
年代別で見ると、高齢になるほど「準備しておきたい」が増えますが、60代になっても「準備しておきたい」は半数を越えません。
準備をしておくことが大事とは思っても、自分が準備をすることについては、高いハードルがあるようです。
エンディングノートに書いておきたいこと
「エンディングノートを作成するとしたら、書いておきたいこと」を聞いています。
- 大切な人へのメッセージ
- 資産の分け方
- 延命治療の希望
- 葬儀
- 臓器の提供や献体
などが上位に入っています。
遺言書が必要と思っている人は少ない
次に、「遺言書を用意しておきたいか」と聞いています。
遺言書は、自分が死亡したとき、どのように遺産を託すかを記載したものです。ルールに従って作成されたものは、遺産分割について法的な効力があります。
「準備が必要」と回答した人は22.2%でした。
こちらはエンディングノートよりも、さらに少なくなっています。
60代になっても「必要」と回答する人は31.3%に留まっており、遺産相続については成り行きに任せている人が多いことがわかります。