日本のシニアは、新しいスキルの取得に自信がない!?
ワールドワイドな人材サービス会社による調査
総合人材サービス会社のランドスタットホールディング・エヌ・ヴィー(本社:オランダ)が、「シニア人材に関する調査」の結果を公開しています。
この調査結果は、世界34カ国の18歳~65歳を対象に行なわれている大規模な調査の一部です。
日本での結果と、ワールドワイドでの結果が比較できる点に、この調査の特徴があります。
シニアの雇用が不可欠という人は半数に留まる
「勤務先の成長には、55歳以上のシニア層の継続的な雇用が不可欠である」という質問に対し「はい」と回答しているのは、日本では53.3%に留まっています。
グローバルの平均でも55.9%に留まっており、高齢化による労働力人口の減少という背景があっても、シニア層の継続的な雇用を肯定的に受け取っている人は、あまり多くないことがわかります。
5年先でもシニア層の雇用は明るくならない
さらに「今後5年間で、55歳以上のシニア層の雇用の見通しは明るくなると考えている」という質問に対し、「はい」と回答しているのは、日本では45.9%とさらに少なくなっています。
グローバルの平均でも、ほぼ同じ44.1%に留まっており、5年先であってもシニアの雇用が改善する見通しが明るいという意見は少数派です。
日本のシニアは、新しいスキルの習得に自信がない
シニアの継続的雇用が前向きに受け止められていない原因の1つ思われるのが、仕事に必要とされる新しいスキルの習得です。
「55歳以上のシニア層は、新しいスキルを習得するのに苦労する」という質問に対して、「はい」という回答は、日本では78.3%に達しています。
特に、自分たちがその年齢に近い、「45~54歳」や「55歳以上」の年齢層では、「はい」の回答率が80%を超えており、新しいスキルを習得することへの自信のなさがうかがえます。
同じ「55歳以上」でも、グローバルの平均では、「はい」の回答率が「53.5%」しかなく、新しいスキルを取得することに対する自信が伺えるのとは対照的です。
自分が、新しいスキルを取得することの難しさを認識していることは良いことですが、継続的な雇用を勝ち取るためには、もっと新しいことに挑戦する意欲と、取得への自信を示す必要があるでしょう。