シニアの睡眠時間は短いが、「熟睡時間」は他の年代とあまり変わらない
リストバンド型活動量計による睡眠の調査
ドコモ・ヘルスケアが、リストバンド型活動量計「ムーヴバンド3」の利用者を対象に、睡眠に関するデータを調査分析しています。
ムーヴバンド3は、歩数、睡眠(時間/状態)、消費カロリー、移動距離などが計測できる活動量計です。
ムーヴバンド3を腕に着けて眠ると、睡眠中の体の動きから、睡眠状態が「浅い」「深い」「覚醒」の3パターンに判定され、アプリ上のグラフで確認することができます。
今回は、「ムーヴバンド3」の利用者14,704名に対し、2016年3月25日~7月30日の睡眠に関するデータの調査を行なっています。
睡眠時間は短くても熟睡時間にあまり差はない
この調査では、「ムーヴバンド3」で取得された睡眠の質のデータをもとに、性別・年代ごとに熟睡できている時間を示す「深い睡眠」の合計時間を「熟睡時間」として集計しています。
睡眠時間と熟眠時間のそれぞれの年代別のグラフを見ると、年齢が高いほど睡眠時間は短くなっていますが、熟睡時間にも同じ傾向はありますが、睡眠時間ほどの差はありません。
また、男女別では、女性の方が熟睡時間も睡眠時間も長い傾向にあります。
熟睡時間が一番長いのは木曜日
曜日ごとに熟睡時間と睡眠時間を比較したところ、睡眠時間が最も短い木曜日に、熟睡時間が最も長くなっていました。逆に、最も睡眠時間の長い土曜日は、熟睡時間が短くなっています。
木曜日に平均熟睡時間が長くなる理由は、平日に累積した熟睡時間の不足を補うため、睡眠の質を上げて一日の中で熟睡時間を長くすることで不足分を補おうとする体の反応によるものと推測されます。
睡眠の質を上げる2つのポイント
この調査結果から、「睡眠の質を上げて、熟睡時間を長くする方法」について、医学博士で東京睡眠医学センター長の遠藤拓郎氏がコメントしています。
【午前0時から午前6時の間に眠る】深い睡眠と浅い睡眠のバランスがよく、最も熟睡できる時刻が、午前0時から午前6時です。仮に睡眠時間が4時間しか取れない場合でも、睡眠時刻をなるべくこの時間帯に近づけるようにしましょう。例えば、「午前4時に寝て、午前8時に起きる」よりも、「午前2時に寝て、午前6時に起きる」ほうが、質の良い睡眠が期待できます。
【決まった時刻に寝て、決まった時刻に起きる】睡眠をとる時間帯を決めたら、なるべく同じ時刻に寝て、同じ時刻に起きるようにしましょう。ホルモンや体温の調整のリズムが決まった時刻に合うように調整されて睡眠の質が上がります。