「元本保証」と「高配当」で勧誘する「レンタルオーナー契約」でトラブルが多発

[2016/9/13 00:00]

投資をしたあとで、連絡が取れなくなる

国民生活センターが、「レンタルオーナー」という形で、投資を勧誘する契約について、トラブルが多くなっているとして警告をしています。

実際にあった例では、「コンテナを購入し、企業にレンタルすると毎月レンタル料が支払われる」と勧誘し、600万円を投資させたあとで、月に2万円のレンタル料が数カ月だけ振り込まれます。その後、「倒産した」と連絡があり、レンタル料が入らなくなり、投資したお金も戻りませんでした。

また、「太陽光発電パネルを購入し、企業にレンタルすると、契約が満期になる半年後には,投資したお金が全額戻る」と勧誘して220万円を投資させたあとで、「台風が襲い大打撃を受けた、竜巻被害を受け直接の被害はなかったが保管していたパネルが全滅した」と連絡があったあとは、電話が通じなくなりました。

いずれも、レンタルという制度を理解していない人に対して、「元本は保証される」「高配当である」などの言葉で勧誘して投資させるのが手口です。

さらに、お金が戻らない人のもとに、別の業者から「その業者は倒産した。お金を取り返してあげる。しかしそれには約200万円かかる」などと追い打ちをかける例もあります。これにひっかかって、さらにお金を出してしまう“二次被害”の例もあります。

レンタルオーナー契約の仕組み 出典:国民生活センター

「元本保証」や「高配当」を信じてはいけない

国民生活センターでは、次のようなアドバイスを公開しています。

  • 「元本保証」「高配当」などの勧誘はうのみにしないようにしましょう
  • 事業の実体が確認できない場合や、破綻リスクが理解できない場合は契約しないようにしましょう
  • 二次被害に注意しましょう
  • 不審な点があったら、すぐに消費生活センターに相談しましょう

この低金利時代には、元本保証で高配当な投資は存在しません。また、自分に仕組みがわからない投資にはお金を出さないのが鉄則です。

もよりの消費者センターには、電話番号「188」の消費者ホットラインで通じます。電話勧誘販売や訪問販売であれば、クーリング・オフなどを主張できる場合もありますから、まず相談しましょう。

[シニアガイド編集部]