「長生きしたい」と思っている人は半分以下、「長生きできる」と思っている人は3分の1以下
生命保険会社の日本生命が「長生きに関するアンケート」の結果を公開しています。
これは、日本生命の保険契約者を対象にしたインターネットアンケートで、20代から70代までの男女10,973人が回答を寄せています。
その結果は、老後への不安がにじみ出た興味深いものになっています。
長生きと思う年齢は「80歳以上」
まず、「何歳から長生きだと思いますか」と聞いています。
自由回答ではなく、5歳刻みの選択肢から1つを選ぶ形式です。
一番多い回答は「80歳以上(~84歳未満)」で42.3%でした。
男女別では、女性の方が高めの年齢を選ぶ傾向があり、5人に1人は「90歳以上(~94歳未満)」を選んでいます。
女性の方が平均寿命が長いことを意識しているのかもしれません。
長生きしたいと思う人は半分以下
「長生きをしたいと思う」人と、「まぁ思う」人を足すと46.3%でした。
つまり、長生きをしたいと思っている人は半分以下となっています。
さらに、「長生きができると思う」人と、「まぁ思う」人を足すと29.7%でした。
自分が長生きできると思っている人は、3分の1以下なのです。
長生きが不安な人が半分を越えている
同じように、「長生きをすることがとても不安」と「やや不安」な人を足すと54.4%でした。
半分以上の人が、長生きをすることに対して不安を抱いていることになります。
特に女性は、6割の人が不安を抱いています。
不安の原因はお金と健康
「具体的にどのような不安がありますか」という質問では、お金と健康に関する回答が多くなっています。
一番多いのは「老後の生活費や医療費」で66.1%、次が「自分の健康・病気」で55.9%でした。
以下、「家族の健康・病気」「自分の介護」「家族の介護」が続きます。
「長生き」してしまうことへの不安
アンケート結果を見ていて感じるのは、長生きをしてしまうことへの不安が強いことです。
不安の理由として、このアンケートでは「お金」と「健康」が挙がっています。
そして、「お金」についての対策としては、「節約・貯金」「保険・年金」を挙げる人が多くなっています。
また、「健康」については「健康管理(運動習慣・食生活の管理・禁煙等)」が重要であるという人が77%に達しています。
ただ、これらの対策に共通するのは、「ここまでやれば大丈夫」という線が見えにくいことです。
例えば、手元に1億円あったとしても、「それで本当に足りるのですか」と言われれば、足りないのではないかと不安になってしまうでしょう。
それでも、将来に備えて、取りうる対策を行なうことが最善の対策でしょう。